ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

「床張り」体験

こんにちは。OGUROBBYです。

早いもので、もう11月。今年も残すところ、あと2か月です。
そして我が家も急ピッチで冬支度を進めています。

まずはコタツの購入。
コタツなんてもう何十年入ってなかったのですが。
皆さん、暖房器具に何を使っているのか尋ねると、まず上がってくるのがコタツ。
足元から温める作戦です。

そして、スタッドレスタイヤの購入。
タイヤの買い方、ブランドなんかも、色んな人が教えてくれました。
車も足下から、です。
現品が届き次第、自分達でタイヤ交換もやる予定。

間もなく到来する冬将軍。
しっかり備えて、乗り切るゾ~!

今日は、久々のDIYネタ。これも、ある意味「足下」の話。
何をやるにしても、「足下」、大事ですね。


目次
1.「床張り」を手伝わせて頂くことになった
2.「床張り」体験

 

1.「床張り」を手伝わせて頂くことになった

今回、お邪魔させて頂いたのは、町内でMさんが借りている古民家。
Mさんは、地域おこし協力隊として、この町に移住してきました。

「地域起こし協力隊」というのは、地方に活力をもたらす狙いで、2009年に総務省の旗振りで実施された制度。

募集は、市町村レベルの各地方自治体が行います。
募集時に「**栽培」とかミッションが明確なものもあれば、そうでないものもあるようです。

協力隊になると、国から十数万円/月の補助金が出ます。
家や車などを貸与してくれる自治体もあります。
ただし、これらはあくまで地方での独立を支援する、期間限定の補助輪のようなものです。自治体からすると、協力隊終了後に定住してくれれば、税収になる。

というのが、基本スキームなのですが、協力隊を設置するスタンスは、自治体によりバラつきがあるようです。
自治体としても、協力隊を設置することで補助金が出る。この補助金目当てに、協力隊を設置し、実際には自治体の下請けみたいな仕事を延々…という酷い事例もあるようです。

興味のある方は、ネットで調べてみて下さい。


話が逸れました。
Mさんの場合、菌床椎茸栽培がミッションです。
将来、椎茸栽培農家になるべく、協力隊として活動をされています。

僕も、先月から椎茸の菌床工場で時々アルバイトに行っています。
近所の温泉で、「人手が足りないから」とヘルプ要請を受けまして。

椎茸農家を目指すMさんとは、言わば椎茸つながりです。
今回の床張りも、こんなご縁で手伝わせて頂くことに。

ちなみに、「菌床」についても、触れておきます。
「菌床」での椎茸栽培の話は、以前、お隣さんのハウスを見学させて頂いたものを書きました。
 

ogurobby.hatenablog.com

 椎茸が生えている、おが屑を固めた円筒状のものが「菌床」です。
アルバイトでは、この菌床を作るお手伝いをしています。


 

2.「床張り」体験


「床張り」と言っても、ピンとこない方も多いと思います。
少し乱暴な言い方をすると、フローリングを自分で張ること。(合ってますかね?)

古民家はどうしても多少の傷みがあります。
それを自分たちの手で直していくのが、醍醐味だということを、何となく理解してきました。

Mさん邸では、一部、畳が床ごと沈む部分がありました。
「好きにいじって良いよ」と大家さんから言われており、「畳部分をフローリングにしてしまおう!」というのが今回の改修でした。

改修前の床の状態がこの通り。
畳を剥がした後です。

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ちなみに、中央上の四角い部分、なんだか気になりますよね。
こうなっています。

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囲炉裏でしょうか。
写真からは、「床張りする必要あるの?」、「そんなに傷んでいるの?」と思ってしまいますが、、、

この通り。

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やってしまいました。
40年間、継ぎ足し継ぎ足し育ててきた僕の体重が、ここで炸裂します。
これまで日陰でこっそり育ってきのですが、漸く日の目を見ることになりました。

これじゃ、お手伝いなのか、人の家、破壊しにいったのか分からない。(笑)
ゴメンナサイ。

こういうことが起きないように、しっかりと床張りです。

この日の床張りは、4.5畳 x 2部屋。
プロの大工さん1名の監修の下、Mさん夫妻を含め総勢4名で「床張り」行いました。

今回は、床の張替えではありません。
よって、古い床の上に、新たな床を張っていきます。

まずは、古い床の上に、新しい木を渡していきます。
言わば骨格、フレームです。
この世界では「根太(ねぶと)」と言うそうです。

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写真にも写っているインパクトドライバーで、50cm間隔位でネジを打っていきます。
実は、インパクトドライバーは、前回壁塗りの時も、少し触らせえてもらったのですが。。。

 

ogurobby.hatenablog.com

 
あの時は、全く話にならなかった。体力残ってなかったのかな。

今思うと、左手をネジに添えてしまったのが、回転の妨げとなってました。
添えているんだか、回転を止めているんだか。

今回は、ネジ山の真上からドライバーで押さえながら、ネジを回していきます。
ネジを固定するのは、床と、上からの力だけ。

普通のドライバーでネジを留めようとすると、手が疲れるし、変に空回ってネジの頭を潰しちゃいますよね。
これはホントに楽です。
そして、楽をしながら、成果が目に見えて出てくるって本当に楽しい。


次に、先ほど渡した根太の間に、断熱材を敷き詰める。

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ご覧の通り、モコモコです。目一杯詰めました。
寒い季節にやりましたからね。
暖かいだろうなぁ~。
暑い夏にやっていたら、気持ち少な目にしていたんだろうか。(笑)
この上に、いよいよ床板を渡していくわけです。

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床板の1枚1枚には、組合せやすいように、大工さんが溝を掘ってくれています。
端から床板をセットし、釘を斜め45度の角度で根太に打ち付けて固定。
写真は、「めのう」と言う道具で、打ちつけた釘の頭を潰しています。
頭を潰しておかないと、次の板がうまく嵌まらないので。

床板1枚固定したら、次の1枚をセット。
トンカチで叩いて隙間を詰めて、また固定。
この繰り返しです。

いざやってみると、釘を斜めに打つのがとっても難しい。
体勢をキープするのも難しく、釘が途中でグニャッと曲がってしまいます。
贔屓目に見て、3打数1安打。1箇所打つのに、やり直し含めて釘3本は消費しました。

釘打ちでやってたら日が暮れてしまう…というわけで、ドラえもんの秘密道具登場です。

「コンプレッサ!」

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この道具が大変に便利。
圧縮空気で打つホチキスみたいなものです。

色んな道具を使って、僕たち素人軍団でも、なかなかに健闘したのですが、やはり壁にぶち当たる。

少しずつの歪みが積み重なり、看過できない隙間が時々できてしまうことがあるのです。こんなとき、プロの大工の経験と知恵は有難いです。
カンナで板材の寸法を微調整したり。
床への固定を敢えてせず、遊びを作りながら数枚床を張り、いつの間にか真っすぐな状態にもどしてしまうとか。

そして、最後の仕上げもプロの大工さんが。
最後は板の寸法も違うし、嵌め込むための技が光っていました。
眩しい!

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何とか、日没前に作業を終えることができました。
この上から、ワックスを塗ることもできます。

新しい木の香りは最高ですね。
心なしか、今日一日で10kg位軽くなったような、足下の安心感。(笑)
表面もすべらか。
プロのヘルプもあったので、少々DIYを超越してしまった感もあるのですが。

リノベーションの魅力。
何かが目に見えて生まれ変わっていく。
これって凄い事だ。
そして自分たちでやることで、確実に愛着は湧く。

消費を完全に止める事はできないけど、自分たちに出来ることを増やしていく。
それこそが、田舎生活の醍醐味ですね!

カメムシ、カメムシ、カメムシ!

こんにちは。OGUROBBYです。

秋も深まり、いつの間にか蛙や鈴虫の鳴き声もまばらになってきました。
耳を澄ますと、聞こえるのは鳥のさえずり。
鳶の声も、時々聞こえます。
そして、遠くから聞こえるチェーンソーの音。

気付けばもう、10月も終わり。

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里山の光景は、緩やかに、そして確実に季節は進んでいくけれど。
人の暮らしはと言うと、それなりに慌ただしい。
まるで、優雅に湖面に佇む白鳥が、水面下で足をばたつかせるように。

数週間前、アイツは突然やってきた。
挨拶もなしに。
当たり前か。(笑)

 

目次
1.君の名は。
2.カメムシ対処法

 

 1.君の名は。

映画の方は、凄くヒットしているようですね。
ウチはまだ見ていません。
最寄りの映画館まで車で1時間半(?)。
二度ほど「見に行こうか」という話になりましたが、道に迷うとか、他事思い出すとかで縁がありません。ま、いっか。見なきゃ死ぬわけでもなし。

今日の主役はカメムシです。
話に聞いたことありますか?
あの「臭い」やつ。

でも、「見たことある」、ましてや「臭い嗅いだことある」と言う人は、人口ベースでは圧倒的に少数でしょう。
では、登場していただきましょう。


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あ、間違えました。
この方は、きっと良い匂いがします。嗅いだことないけど。(笑)

正解はこちら。

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カメムシを知っている方は、見た瞬間、苦虫を嚙みつぶしたような顔してます。
正に「くせもの」。

一体どんなやつなのか、ウィキペディアから説明文を拝借します。(抜粋)

◆悪臭を放つことで知られる。そこから「クサムシ」や「屁こき虫」という俗称がある。英名の「sting bug」(臭い虫)も、その習性に由来する。
◆敵の攻撃など、外部からの刺激を受けると悪臭を分泌する。捕食者に対しての防御と考えられている。
◆植食性のものが多く、葉や茎、果実などに口を差し込み、液を吸収する。

 

残念ながら、具体的な臭いについての記述は見つかりません。
伝わらないことを承知の上で表現してみると、草の臭いを物凄く凝縮したような臭いです。うーん。。。駄目だ。
カメムシの臭いを文章で表現できる人がいたら、ノーベル文学賞に推します。僕が。

ただ、普段から臭いわけではないんですよ。
カメムシくんが身の危険を感じた時に、臭いを分泌するというわけ。
でもねー。
うかうか家に入れたくないんですよね。

何となくですが、窓際が好きみたいです。
晴れた日なんかは、網戸によくくっついています。
こんな風に。

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家中の各網戸に2-3匹付いている様は、圧巻です。
玄関の擦りガラス越しに、お姿を拝見することもあります。

ただ、時々家の内側にいらっしゃる。何故だ?

色んなお話を伺うと、まずカメムシがいるのは当たり前なんです。(笑)
昔からの方は、もはや共生の域。ジタバタしません。
あらゆるルートで入り込んでくるみたいです。
洗濯物にくっついているとか、まさに現代版トロイの木馬

「(干してある)靴下の中に入り込んでくる」という話を聞いて、我が家は洗濯物が部屋干しとなりました。
まだまだ、煩悩が振り払えません。(笑)

それでもどっかから隙間を見つけて入り込んでくるんだから、大したもの。
カメムシからすると、暖かいところで越冬したいようです。
僕も、一昨日は2匹家の外に出しました。

 

2.カメムシ対処法


ネットを見ると、色んな方法が書いてあります。
でも殺虫剤とか使いたくないですよね。

まず試してみたのが、ガムテープ作戦。
幸い、カメムシは動きは素早くないんです。
ガムテープを背中からそーっと忍ばせて、ペタリ。


「見えるぞ!私にも敵が見える!!」

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冗談はさておき、ここまでは誰でも出来る。
カメムシくんは、必死に手足をジタバタするんです。
背中からガムテープがベッタリいっているので、これは外れない。

でもこの後、「どうするか」を決めていなかったのが痛恨の極み。
ガムテープがあるので、外にポイすることも出来ず。
途方に暮れた末、ガムテープを丸めてゴミ箱へ。そして合掌。

この後、我が家は人生初のカメムシの臭いを堪能することになります。

※後で聞くところによると、この作戦もガムテープで密封すれば、臭いが出てこないそうです。ガムテープのどの部分にカメムシくんを付着させるか、ポジショニングが命です。


そして近所で教わった方法、その2。

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ペットボトルを切って、加工しています。
ボトルは、カメムシが登れないように、表面がツルツルしたものを選択。
さらに内側に油を流し込み、表面をコーティングしています。
捕らえたカメムシは、漏斗みたいな入口から落とす。

輪ゴムの先には、別のペットボトルを切ったもの。(底部分)
金魚すくいの要領で、カメムシを捕獲します。
そして、本体の蓋にもなっています。

当然、カメムシは例の臭いを分泌するわけです。
が、なんと自らの臭いで死んでしまうそうです。(笑)

笑ってよいのか、悪いのか。
微妙なとこですが、笑ってしまいますね。


で、最終的に我が家のやり方。

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加工が下手なのは触れないで下さい。(笑)
一見、さっきの見本の途中で止めたみたいになっていますが、これで完成。

と言うか、結局、筒部分だけ使ってます。
蓋はせず、掬ったらそのまま外に逃す「キャッチ&リリース」方式。
一昨日も、これで2匹外に逃しました。

偶然にも、ラベルが似合っていて、満足しています。

中に入れるもの、紅茶ではないんですが、

「ニッポンのコクと香り (無糖)」。

嘘はないです。(笑)

紅そば花見会

こんにちは。OGUROBBYです。

突然ですが、「三寒四温」という言葉をご存知でしょうか?

三寒四温
晩秋から初春にかけて、3日間くらい寒い日が続いたのちに4日間くらい暖かい日が続き、これを繰り返すこと。中国北東部や朝鮮半島などではかなり規則的な現象としてあらわれる。

 
「段々暖かくなって、春の訪れが近づく様子」、とどっかで間違えて覚えてしまったようです。水前寺清子が昔歌ったみたいに、「三歩進んで二歩下がる」みたいな。

最近は、冬が一日一日近づいて来ていますね。
そんな話をしたかっただけなのですが、辞書引いてみるもんです。
きっと間違えて覚えている言葉、いっぱいあるんだろうなぁ。

さて、今日は町内のお祭りの話。
お祭りではなく、イベントと言った方が正確かな。

目次
1.紅そば花見会
2.神楽


1.紅そば花見会

 最初聞いた時、結構意外でした。
西日本は、「蕎麦」というより「うどん」の文化圏だと思っていたから。
でも、考えてみれば島根県としては、出雲そばは有名なんだよな。

「じゃあ、紅そばって何だ?」

と思いながら、会場となっている真田地区へ15分程車を走らせる。
(「真田」という地名ですが、大詰めを迎えている、大河ドラマの真田一族とは関係ないはずです。)

着きました。

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遠くに見える、ピンクののぼり。
当然、六文銭であるわけもありません。(笑)

それにしても、山がきれいです。
この辺りの山は、富士山みたいにわかりやすい、突き抜けた山はありません。
写真みたいな感じで、山が連なっている。
そして、山合いを流れる川と、人間がスペースを見つけて集落、田畑を作る。

基本の構図はこれだけ。
文章にすると同じでも、景色としては本当に色んな景色があります。
車で見るのと、歩きで見るのも印象が全く違う。
角度を変えると、さらにまた変化がある。
自然の懐の深さ、とんでもないです。

さて、本題の紅そばです。

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白い容器の方が、紅そば。
黒い容器の方が、通常の白そば。
セットで800円。

アップ画像。

紅そば。

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そして、白そば。

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気持ち、紅そばの方が赤いですかね。気持ち、だけど。
「紅」とか「白」とか言ってますが、これは花の色なんですね。
そばの種類が違う。

ちなみに、今まで食べたことがある蕎麦よりも、太いですね。
この太さが標準なのかな???

食感は、というと白そばの方がコシがあって、口に入れた時に存在感があります。
紅そばは、存在感という意味では薄いのですが、出汁に良くなじんでました。
どちらが美味しいか、は好みでしょうね。

ちなみに、どちらのそばも「十割そば」。
会場で一生懸命そばを打っていました。

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折角なので、そば畑の写真も。

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実際には、もう少し赤い花が咲いているのですが。。。
写真を遠くから見ると、何となくピンクに見えませんか?

台風等の被害もあり、花が例年に比べて遅いのだそうです。

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もう少し咲いてくれないと、写真映えしません。
でも、花が見れて良かった。

後で聞いた話では、先程食べた紅そばも、去年の実だとか。
ただ、紅そば自体、全国的にも珍しいもののようです。


2.神楽

会場では、神楽もやっていました。

神楽って、これまであまり馴染みがありませんでした。
東京に、神楽坂という地名があります。
これまた何となくですが、これまで「神輿」みたいなもんだと思い込んでました。

でも、全然違った。
神様に奉納する「演武」なんです。

きちんと決まったストーリー(型)があります。
その意味では、落語に近いのかな???

こちらでは、祭りの度に「神楽」も見ることができます。

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そして、これが結構面白い。

これは「八幡」という噺のようです。

舞台中央に舞を踊る役者。
右端に、これまで見た感じだと3人。
和太鼓ですが、大太鼓、小太鼓、そして横笛。
笛を吹く人は、時々唄います。吟じると言った方がよいのかな。

何と唄っているかは良く解らないのですが、太鼓のリズムが単純に心地良い。
何かから解放されるような昂ぶりを覚えます。

そして中央の演武が結構激しい。
重い衣装を着けて、所狭しと踊るのです。
身のこなし、とか、足運びとか、僕のような素人でも結構見入ってしまいます。

噺としては、単純に鬼退治というところのようですが、大分練習を積んだのでしょう。
伝統と伝承。
なかなか見ごたえがありました。


駐車場までの帰り道。
ススキを見て、深まりゆく秋を感じます。

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こちらでは珍しくも何ともないのだけれど。
愛知でも、東京でも、ススキ見た覚えないなぁ。
こちらに来る前にススキ見たの、小学校の家族旅行以来かなぁ…なんて思ったら、ちょっと嬉しくなった。

幸せを感じられるものって、色々あるけど。
ススキかぁ。(笑)

津和野 芋煮会

こんにちは。OGUROBBYです。

突然ですが、この前、とうとう蝮を目撃しました。
「蝮が出る」という話は、ところどころで聞いていたので、心の準備はしていたのですが。その瞬間は、呆気なく訪れたのでした。

でも、道で車に轢かれ絶命していました。
いやいや、生きている蝮なんか見たら、きっと蛇に睨まれた何とかになっていたでしょう。

この辺りの方々は、蝮を見たら、頭を砕いて殺すのだそうです。
蝮でなければ、毒は持ってないのでそのまま逃がします。

件の蝮と思われる蛇も頭を潰されていたので、見たくないという気持ちを抑えつつ、「これが蝮か」と観察しました。判別が付くように覚えておかないと。


今日は、先週日曜日のお話。
隣町の津和野町の芋煮会に行ってきました。
(山一つ越えた隣町です。)

目次
1.芋煮会@津和野
2.津和野ってこんなとこ

 

1.芋煮会@津和野

「芋煮」ってご存知でしょうか?
僕はよく知りませんでした。何となく、山形のものってイメージが。
ショベルカーのショベルの中の芋煮を盛大に振る舞う画を、昔ニュースで見たことがあるような。その程度です。

ただ、こちらに来て、いきなりこんな物が!

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何だか知らないけど、「日本三大」らしいです。
そして「芋煮」というのは、分かりやすく言うと里芋の汁物だそうです。

出展していたのは、下記三か所。(ポスターの抜粋)

 愛媛県大洲市  : 醤油ベースの鶏ガラ出汁
 山形県中山町  : 牛肉醤油の山形芋煮
 島根県津和野町 : 里芋とあぶり小鯛

始めに言っておくと、写真撮り忘れました。
すみません。
グルメレポートは苦手なのです。先に言ってしまうと、百聞は一見に如かず。

ちなみに三者三様の美味しさで、「芋煮」の世界を堪能しました。
それぞれ、作り手が愛媛、山形から来て作ってくれていました。
ありがたや。

まず、愛媛県大洲市
具材は、里芋、鶏肉、こんにゃく、干しシイタケ、ですかね。
出汁が良く出てました。九州に似た、甘い醤油なのでしょうか。
筑前煮に似たテイストで、三つの中では一番家庭的で親しみやすかった。

続いて、山形県中山町。
時間帯によっては、棒ダラを使用した「芋棒煮」を提供していたようですが、僕が行った時間帯は「芋煮」でした。
具材は、里芋、牛肉、ネギ。
いわゆる醤油味の王道を行くスープ。そしてネギは温まりますね。
そして、牛肉はやっぱしゴージャス感出ます。悔しいけど。
会場で会った方々の評判も高かった。

最後に食べたのが、地元津和野町。
具材は、里芋、あぶり小鯛。
あぶり小鯛は身をほぐしてあり、汁の上にはゆずの皮を削ったもの。
塩味ですかね。
個人的には一番インパクトがありました。
上品な出汁なんですよ。しかも鯛をあぶってあるから、とても香ばしい。
ゆずも上手くアクセントになっている。

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運営もなかなか上手くいっていたと思います。
津和野という町の規模に合ったコンパクトなものでした。

駐車場も渋滞なし。
整理券もらうのに30分位並んだけど、あとはまぁ、並んだうちには入らないですね。
整理券を本券に変えてもらえば、スタンプラリーの要領で、3か所の芋煮を好きな順で楽しめます。

芋煮の他にも、それぞれの地に因んだ物販が行われていたり、
地元津和野の食材を使った露店が出ていました。
(栗、鮎塩焼き、猪汁、猪串、酒振る舞いetc.)

これまで津和野には平日に何度か足を運んでますが、想像をはるかに超えた人。
車のナンバー見る限り、九州方面からも結構人が来ていたようです。
でも、「芋の子を洗う」とこまでは行かないんですよね。
「芋煮」なのに。(笑)

仮に関東近郊で同じイベントやったら、恐ろしいことになるでしょうね。
駐車場待ち1H、整理券待ち1H、各芋煮待ち1H、、、もっとかなぁ~?

ストレスなく、芋煮3杯頂きました。
ご馳走様でした。

来年も、食べ比べさせて欲しいなぁ!!


2.津和野ってこんなとこ

まだこちらに来て1カ月程度のヒヨッコですけど、ヒヨッコなりの紹介です。
悪しからず。

津和野は「津和野藩」の城下町です。
青野山という丸っこい愛らしい山が印象的です。
同じ山間でも、吉賀町に比べて平らな土地が多いかな。
今回芋煮会が行われたメインストリートも、結構歴史を感じさせてくれます。

これ、津和野の町役場ですよ。
とある家老の屋敷だったようです。

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今日の写真です。
モミジもきれいです。紅葉の一歩手前ですね。

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今日は、神楽にも遭遇しました。(人生初の神楽)
ちょうど、「天の岩戸」の演目でした。
きちんとストーリーがあるんですね。
中央が、天照大神かな。
脇で太鼓と笛、唄で音楽を奏で、中央で踊りが展開される。
凄く練習したんだろうなぁ…。

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冬季以外はSLも走っています。(休日限定)

今日も汽笛を鳴らして走っている姿に出くわしました。
黒煙をまき散らしながら走る姿は圧巻です。


観光資源はあるんですよね。
ただ、観光客が多いのが良いか、と言うと、そうとばかりも限らない。

屋久島は自然の美しさも、世界遺産になって観光客が来だしたら、環境破壊が止まらないのだそうです。
縄文杉も、昔は根元まで歩いて行けたけど、杉の根を守るために、今は柵の内側からしか見れません。

「ほどほど」が難しいんですけどね。

都会と田舎と

こんにちは。OGUROBBYです。

久々のブログ更新です。
これまでの人生で最も西(島根県吉賀町)に引っ越したし、時間もある、ということで嫁の実家(鹿児島)に行ってきました。
今日はそんな話。

 

目次
1.鹿児島へ行く
2.鶏もも焼き 史門 (ちょっとした宣伝)
3.島根に戻る

 

1.鹿児島へ行く

かれこれ3年振り位でしょうか。(ひょっとすると4年前???)

前回は年末の屋久島旅行のついでに、鹿児島にお邪魔しました。

<暫し、脱線>
思い返せば、当時も「移住」をイメージしての屋久島旅行でした。

当時のイメージは、「定年後、若しくは早期退職で宿でもやりたいなぁ」。
夏季休暇に、嫁の薦めで一人で屋久島行ったのが発端。
屋久島での出会いもあり、先々の移住をイメージして、屋久島の四季を一通り見てみたいと考えての、屋久島でした。

屋久島、良かったですね~。懐かしい。
願わくば、もう少し体力欲しかった。(笑)

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そして今思えば、まさか、こんなに早く会社辞めて移住することになるとは。。。


話を戻します。
今回は、「九州観光周遊ドライブパス」を使用させて頂きました。
九州の高速道路が4日間乗り放題。
山口発着エリアからの出発で、9300円というおトクさ。嬉しいです!

と言っても、今回は途中のSA、PA以外はほぼ鹿児島だけ。
それでも景色は楽しめました。
同じ陸路でも、新幹線とは違った楽しみ方が出来ますよね。


例えば、壇ノ浦PA
以下は、本州側(下関)から撮影した写真。

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「壇ノ浦」と言えば、平家滅亡の地。
京の都から、平家一門がここまで逃げ落ちた。
当時は当然車も電車もない中で、この距離を何万もの軍勢が。
そして、この地で踏み止まり、最後の決戦を挑む。

その行程に思いを馳せると、祇園精舎の鐘の声が聴こえてきそうな…
ことはないんですけどね。(笑)

何年か前の大河ドラマ、「平清盛」。僕は好きだったのですが。
なんて、特別な感慨に耽ったりして。

そして、九州との距離感。

「近い」

本州と九州って、こんなに近いんだ。
「頑張れば泳いで渡れそう」って呟いたら、「無理でしょ」と嫁から一言。

潮の流れも急ですから。
よく見ると、海面には渦潮みたいなものも。

本州と九州の距離感みたいなものを、視覚で確認できたのは得した気分。
新幹線でも、飛行機でも出来ない体験。感覚。
こういうのって、その場に立ってみないと解らない。


鹿児島までは、吉賀町から500km弱。
ところどころ休憩しながら、8時間くらいかけていきました。

鹿児島市
縁がなければ、なかなか知りえないのですが、れっきとした大都市です。
人口60万人。

まあ、街には何でもあります。
デパートも、ハンズもロフトも、ラーメン屋もトンカツ屋も。

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桜島は、やはりこの街のシンボルですね。

街の中心街は「天文館」と呼ばれるエリアなのですが、
最近は九州新幹線が開通したことで、新幹線発着駅である「鹿児島中央駅」周辺に人の流れが移っているようです。

この辺は、名古屋と似てるなぁ。
「栄」と「名駅名古屋駅)」と。

 

2.鶏もも焼き 史門 (ちょっとした宣伝)

で、鹿児島で何をしていたか。
色んな人とお会いすることが出来ました。(あと、猫も)

猫というのは、昔、嫁が博多で飼っていた(居ついた)猫。
そのため、正確な年齢は不詳です。
今は、嫁の実家で飼われてます。
ただ、鹿児島に来て10年位経っているので、相当なお婆ちゃん猫です。

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僕も何回か会ってます。
昔は愛想よく膝の上に来て、ちょこんと座ってくれたものですが、随分人見知りになってました。

猫としてみれば、昔は、いつでも逃げられる体力と自信があったんでしょうね。
今は自分の体力もわきまえ、危ない橋は渡らないのでしょう。
そもそも屋外に出ようとしません。

己を知り、足るを知る。
そんな猫の生き様に、何かを学びたくなってしまう、そんな瞬間でした。


鹿児島には、行きたい店がありました。

「鶏もも焼き 史門」です。
鹿児島大学の近く、荒田2丁目にあります。

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店内も落ち着いています。

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聞けば、元々車庫だったところを改装してお店にしたのだとか。
言われてみれば、店の幅は車一台入りそうな…。

それにしても、車庫だったとは思えない、落ち着いた大人の雰囲気です。
土壁もシックに決まってます。

そして店名にもなっている、鶏もも焼きがこちら。

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一口、口に入れて噛んでみる。
「これ、本当に鶏肉なんでしょうか!?」

何とも言えない噛応えがあって、何かの獣の肉では?というくらい。
でもって、噛んでいるうちに鶏の旨味が広がって…。

アルバイトを雇わずに、マスターが一人でやられている手前、メニューは鶏料理を中心とした拘りのラインアップです。

鶏皮の酢和えも頂きました。
脂がしつこくない。というか余分な脂がないのかな。
とてもサッパリしていて、これならお年を召した方でも食べやすいだろうなぁ。

僕も、愛知時代に名古屋コーチンと称する鶏肉は食べたことがありますが、あれは夢だったのだろうか。あるいは騙されたのか。
「三大地鶏」と言われますが、これは薩摩地鶏の圧勝でした。

屋久鹿のステーキも頂きました。
固いのかと思いきや、逆に鶏より柔らかい。
血抜きも上手にしてあって、臭いなんかも全く気になりませんでした。

飲み物も充実。
ビールはハートランド。当然、芋焼酎も充実。
マスターの趣味(?)なのか、ウィスキー系も充実している様子。


実はこのお店、友人Tさんのお店なのです。

Tさんとの出会いは、初めての屋久島旅行でした。
屋久島=トレッキングと意気込み、装備を揃えて乗り込んだのですが…。
肩慣らしのつもりで行った白谷雲水峡にて撃沈。
己の体力の限界を悟る。

僕は早々に縄文杉を見に行くの諦めました。
今振り返っても、そりゃあ気持ち良いくらいに潔かった。(笑)

ただ、帰りの飛行機便まではまだ日数もある。

「さて、どうやって時間を潰そうか」

と、目に入ったカフェに飛び込んだのが、当時屋久島に住んでいたTさんのお店。
昼はカフェ、夜はバーという業態のお店でした。
結局、滞在期間中、通わせて頂いた気がします。

一度、Tさんに質問したことがありました。
「なんで昼から夜まで店開けているんですか?」

屋久島の飲食店は、昼は14時で店を閉め、夕方まで店を開けない。
でも、その間もフェリーで観光客は絶え間なくやって来る。
そういった方がご飯を食べる場所がないから、僕は店を開け続けているんです」

そう語ったTさん。
そこから、5年位(?)の付合いになるんでしょうか。
鹿児島に行ったときは、またお邪魔します。


3.島根に戻る

鹿児島滞在を終えて、島根に戻ってきました。
移動抜きにすると、鹿児島での滞在は2.5日というところですかね。
まずは、ホッとしました。

振り返って、僕が都会に求めるもの。
ズバリ、大きな本屋。そして本屋で買った帰りに寄るカフェ。

これは、時々都会に出れば十分。
これがあったら、田舎じゃなくなるし。(笑)

ホテルの朝食バイキングも、嫌いではないのです。
色々おかずの種類もあって、楽しい。刺激的。
でも、「その場」的なんですよね。

バイキングに象徴されるように、都会は便利。色んなものがある。
でも、頭(好奇心的な)が喜ぶものと、身体が喜ぶものは違うんですね。
そんなことを感じました。


あと、人との出会い。
これも都会での出会いと、田舎での出会いは質が違います。

都会の出会いは、僕にとって「旧知の人」との再会になりつつある。
僕が東京生活での終盤に求めていたような出会いが、田舎には沢山あります。
しかも、みんなが実践者。


久々に家の周りを散歩して、季節が進んだのを感じました。
家を空けたの、たったの4日間なのになぁ。

中でも、田んぼはびっくりしました。
稲刈りの後から、緑の葉っぱが出てくる…ここまでは見たことあるんです。
実家の埼玉あたりも、昔は田んぼがありましたから。

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でも、この先があった。
場所は変わるのですが、こんな光景に出くわしました。

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写真を拡大しないと解らないですかね。
何と、穂を付けるんです!!
なんという生命力。

刈り取られても、まだ生きようと懸命に成長するんですね。
これが、僕たち日本人の主食、コメです。

もっとも、この穂の中身はスカスカで、収穫までには至らないそうです。
そうは問屋が卸さんか。(笑)

魂の退社

こんにちは。OGUROBBYです。

台風18号の接近に伴い、今日は家に引きこもってブログを書くことにしました。
昨夜の町内定時放送で、町内の小中学校の臨時休校が発表されていました。
自然と共に生きる。人間が自然に合わせる。
そんな暮らし。

今日は久々、本の紹介です。
その名も『魂の退社  会社をやめるということ。』

このブログのテーマにも直結するような一冊でした。


魂の退社



目次
1.この本を手に取ったきっかけ
2.著者、稲垣さんとは?
3.稲垣さんは、なぜ会社を辞めたのか

 

1.この本を手に取ったきっかけ

このブログでも、時々「とあるバー」という表現で登場させていますが、今回も、発端はその「とあるバー」での出会い。

店主の高坂さんは、「ダウンシフト」という生き方を提唱されている方です。
本当に面白いバーで、多くのお客さんは高坂さんの本を読んでとか、新聞・雑誌・TV等で店主の活動を知ってというのが殆どだと思います。

「ダウンシフト」については、今更ですので説明は省略しますが、興味のある方はこちらの記事をお読み頂けると幸いです。
 

ogurobby.hatenablog.com

 何が面白いかというと、この店に来るお客さんの個性。
店主のポリシーとして、店はアルバイトを雇わず一人で店を切盛りしているので、店主が忙しいときは、自然と隣のお客さんと話す文化があるんです。
(余談ですが、このお店に行くときは、一人で行くことを絶対的にお奨めします。)

この本を手に取ったきっかけも、そんなご縁の一つ。

今夏の参院選前でした。
その日は会社を辞めること、原発の話をしたような。

とてもフットワークの軽い方で、
 
「歴史上の人物にはお目にかかれないけど、僕らは生きている人にはどこだって会いに行ける。」

という言葉には衝撃を受けたのを覚えています。


その方が、主催する読書会がfacebookのタイムラインに流れてきました。
題材として取り上げられていたのが、この本だったのです。

 

2.著者、稲垣さんとは?

すみません。
知った風に書いてますけど、勿論面識はありませんし、僕もこの本で初めて知りました。お会いしてみたいですけどね。
というわけで、紹介文は巻末の著者紹介より引用。

 

1965年、愛知県生まれ。一橋大学社会学部卒。朝日新聞社入社。
大阪本社社会部、週刊朝日編集部などを経て論説委員編集委員をつとめ、2016年1月退社。朝日新聞VS橋本徹氏の対立では大阪本社社会部デスクとして指揮をとり、その顛末を寄稿した月刊「Journalism」(朝日新聞出版)が注目を集めたほか、最近の朝日2大不祥事の後に朝日ブランド立て直しを目指して連載したコラムが一種異常な人気となり、テレビ出演などが相次いだ。その際、テレビ画面に映し出された見事なアフロヘアと肩書のギャップがネット上で大きな話題となった。


  ※以下、引用部は全て本書からの引用です。断り書きがない限り。

朝日新聞社を辞めたんです。この方。
新聞記者と言えば、生活の昼夜が逆転してしまうとか、どちらかというと労働環境は過酷な方でしょうけど、朝日新聞と言えば、国内で発行部数で1位、2位を争う大新聞社です。今更説明不要ですね。

余談ですが、僕も朝日新聞の入社試験、筆記で落ちました。
課題論文のテーマが「長嶋と野村」だったかな。


おっと、また脱線。
朝日新聞社。普通に考えれば、入ってしまえば一生喰いっぱぐれることはない。
社会的なステータスも含め、「辞める」という選択肢は、通常考えにくい、、、ですよね。

稲垣さんについての補足情報。

50歳、夫なし、子なし、無職。


自分以外の家族で、収入を得られる目途があるわけでもないんです。
若くもない。収入源もない。

そんな彼女が、何故、朝日新聞社を辞めることにしたのか。


3.稲垣さんは、何故会社を辞めたのか

直接的なきっかけは、何だったかなぁ。忘れました。
でも、直接的なきっかけは何でもいいんですよ。

多分、ギックリ腰のきっかけと同じくらいバリエーションがある。(笑)
7年程前に、僕が皿洗い中に咳をして腰やってしまった話をしても、何の参考にもならないように。

ただ、「何か」をきっかけに、考えたことはこう書いています。

(在職中は、)
欲望は努力のモチベーションであり、その結果得たものは享受して当たり前であり、もっともっと上を目指したい、目指さなければいけない、と思っていたのです。
会社においても、暮らしにおいても。
 今にして思えば、それは降りようにも降りられない列車でした。というか、降りようなんて考えたこともなかったのです。なんで降りなきゃいけないのか。こんなにキラキラした生活をしているのに。しかも何とかなっているのに。しかしよくよく思い返してみれば、その列車に乗り続けている自分に、そこはかとない不安のようなものも感じていた。
 どこまでやればよいのだろう、一体いつ「これでいいんだ~」と心から満足できる日が来るんだろう、と、ぼんやり考え続けていたように思います。


「降りられない列車」。上手く表現するなぁ。
もっと言うと、決して新幹線のグリーン席みたいな快適環境ではなく、満員電車ですよね。

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退職前、僕自身も日本の教育はなんだかパッケージ化されているように考えるようになりました。親は所謂、団塊の世代で右肩上がりの経済を成功体験として持っています。

 「少しでも良い学校、少しでも良い会社」

自らの体験を基に、そりゃそんな教育しますよ。
(これ自体は、感謝こそしても、決して否定できるものではない。)

そんな物差しの中で獲得した選択肢の中から、ちょっとでも「良い」と思われるものを選択する。

途中で「列車」を乗り換えたりしてきたけど、僕自身もそんな風に生きてきました。

「列車」を選択するのは自分自身。
だけど、これがなかなか降りられない。

緊急停止ボタン さえ押せば、「列車」は停まるのに。

「集合時間に間に合わなくなる」
「周りに迷惑をかける」

そんな心の声、僕自身も聞いてきました。
でもですよ、この「列車」がどこまで走るのか、仮に終着駅まで辿り着いたとして、降りたときにどんな景色が待っているのか、考えたことがありますか?

稲垣さんは、こう続けています。

身も蓋もないことだが、やはり会社と会社員を結びつけている最も大きなものは「給料」である。多くの場合、会社員は給料に見合った暮らしを志す。なので、給料の多寡に関わらず、会社を辞めればそれまでの暮らしが成り立たなくなる。だから、会社を辞めることは難しいのだ。
 しかし私は高松において、「もらう分だけ使う」生活から徐々に離れていった。それは決して将来にために我慢したわけじゃなく、それで十分に楽しかったから、いやむしろその方が楽しいんじゃないかと思い始めたから。その結果、期せずして「もらうお金」と「使うお金」が切り離された。


少し解説します。
一般的に人はもらうサラリーに見合った暮らしを志す。
給料が上がれば、これまでより高いお店で食事ができ、高いものが買える。

「いつかはクラウン」

そんな言葉に代表される世界です。
今はレクサスもあるし、車離れが取沙汰される昨今、例えとして適切ではないかもしれませんが。(笑)

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稲垣さんは、新人‟修行”時代を高松(香川県)で過ごされ、東京に転勤で戻されて以降は、「この先ずっと東京」と思い込んでいたそうです。
新聞社ってそういう働き方なんですね。

ところが、高松への異動を命じられ、青天の霹靂。
赴任したは良いが、東京で買っていたようなモノは、そもそも売っていない。
物理的、非常にネガティブな理由で、これまでの生活を諦めざるを得なかった。
そこでお金を使わない(お金に頼らない)ライフスタイルを模索していった、というわけ。

そして、東京的な消費に依存した社会に対して、このように述べるのです。

現代人は、ものを手に入れることによって豊かさを手に入れようとしてきました。しかし繰り返しますが、「あったら便利」は、案外すぐ「なければ不便」に転化します。そしていつの間にか「なければやっていけない」ものがどんどん増えていく。
 それは例えて言えば、たくさんのチューブにつながれて生きる重病人のようなものです。チューブにつながれていれば、必要な薬や栄養が着実に与えられて命をつなぐことができます。しかし一方で、ベッドから起きだして自由に動き回ることはできません。
(中略)
 私は生まれて初めて「自由」ということの意味を知ったのかもしれない。それまでずっと「あったらいいな」と思うものを際限なく手に入れることが自由だと思ってきました。しかし、そうじゃなかった。いやむしろまったく逆だった。
 「なくてもやっていける」ことを知ること、そういう自分を作ることが本当の自由だったんじゃないか。


いかがでしょうか?
何が「自由」なのか、分からなくなりませんか。

僕も、このブログで引き続き「自由」な雰囲気をお伝えしていければと思っています。


最後に、仕事について。

 

 仕事とは、突き詰めて言えば、会社に入る事でも、お金をもらうことでもないと思うのです。他人を喜ばせたり、助けたりすること。つまり人のために何かをすること。は遊びとは違います。人に喜んでもらうためには、絶対に真剣にならなきゃいけない。だから仕事は面白いんです。苦労もするし、思う通りにいかなくても逃げ出せない。しかしだからこそ達成感もあるし、仲間もできるし、人間関係も広がっていく。助けた人から今度は助けられる。そのすべては、遊んでいるだけでは手に入らないものばかりです。


実は、近所の温泉通っていたら、「手を貸して」とアルバイトに行くことになりました。今週頭に一回行ってきましたが、何やら激痩せの予感。(笑)
身体の部位により、筋肉痛のタイミングが違うという…。

仕事を通じて、また世界が広がる…この場合は顔が広がる、ですね。

人様のお役に立てて、お金も頂ける。
こんなに有難いことはないし、本来、仕事とはこうあるべきだと思います。
「期限までに回答を入手するため、どうやって相手を追い詰めるか」、ではなくね。


色々書きましたが、この本、掛け値なしに面白いです。
興味を持たれましたら、是非一読下さい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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パンプキンパイを焼く

こんにちは。OGUROBBYです。

引越し以来、配線が面倒で放置していたオーディオセットを、とうとうセットしました。これで、我が家に音楽が戻ってきた。
超久しぶりに、Mr.Childrenの古いアルバムかけてみたりしました。
知ってるはずの曲が、ハミングすら出来なかったり…。
人間の記憶って劣化するんですね。

まあ、今を生きることにします。

DISCOVERY



目次
1.旬のもの
2.パンプキンパイを焼く

1.旬のもの

我が家の家事分担、いわゆる一般家庭とは逆の傾向があります。
台所に立つのは僕の方が多く、工具箱をいじるのは嫁の方が多い…みたいな。

別に嫁が料理苦手、というわけではありません。
(嫁の名誉のため、くれぐれも勘繰るのはご遠慮下さい。)

まあ、料理に関しては、僕側の下手の横好き、ということです。
何しろ、美味しい水と、有機野菜がふんだんに手に入ります。

と言っても、大した料理はやりません。
ただ茄子を焼く、とか
ピーマン焼いて醤油をかける、とか
椎茸をバター醤油で炒める。

周りに農業されている方が多いので、旬のものを旬なときに、結構もらえます。
家にあるものを使うので、いわゆる「ばっかり料理」になります。

茄子が朝、昼、晩続く。
ピーマンが10日間続く、みたいな。
ただ、茄子、ピーマンの時期も終わりに近づいてきた感があります。

で、今は南瓜です。
10月末に向けて、都会はハロウィーンで活気付くのかもしれませんが、
ここでは、「Trick or treat」と唱えなくても、南瓜を頂くことがあるのです。(笑)

今日もお隣さんから、完熟の南瓜を頂きました。
南瓜の煮つけも「芸がないな」と思い、人生初のパイ、パンプキンパイを焼いてみよう!と。



2.パンプキンパイを焼く

やってみたら、これが面白かった。実に。

まず、南瓜を蒸かしてマッシュします。
塩少々。砂糖少々。それとシナモン。
あとは白ごまを擦って混ぜました。
はい、餡完成。

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僕が買ってきたパイシートは2枚入りでした。
さっきの南瓜餡を2枚のパイシートで挟んでオーブンへ。
上下のシートをくっつけるとき、フォークで押さえると焼き上がりがそれっぽくなるそうです。
 

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卵黄を塗ると仕上りが良いそうですが、お隣さんから頂いている有精卵の
「黄身だけを」なんて使い方、勿体ない。もとい、申し訳ない。
なので、卵黄塗りはやってません。

買ってきたパイシートの説明によると、200℃でキツネ色になるまで焼く。

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焼き始めると、それなりに、それっぽくなるもんです。
端っこの部分が!
何か始まりそうです。

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隅っこから、だんだんキツネ色に。
これ、面白い。

40分位焼きましたかね???
ついに!

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何か凄い。

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想像以上に本格的に、焼き上がってしまいました。
ビックリ!


味は、市販されているものに比べて、かなり甘さ控えめ。
南瓜そのものの味を活かした…と言っておきましょうか。(笑)

それでも、パイ焼きを体験をさせてもらっただけでも、二度美味しい。
時間をかけて作るってことが、何より贅沢です。

初めてにしちゃ上出来だと、お隣さんにも半分お裾分けしてきました。

「昼に頂いた南瓜です~」
「こんな風に使ってもらったのが、すごく嬉しいわぁ~」

言ってみりゃ、自分の畑で作った野菜、子供みたいなもんでしょうから。
農家の方も、自分の畑で取れた南瓜のパイなんて、なかなか作らないのかもしれませんね。良いお返しができた、と自画自賛。

ただ、次はパイ生地から自分でやってみるか、とクックパッド見たら、凄くバター使うんですね。
バター100gって、うちにあるバターの2/3じゃないですか!

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なんか最近の断食とか、全て吹っ飛んだ気がする。

宣言通り、今を生きることにしよう。(笑)