ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

冬の過ごし方

こんにちは。OGUROBBYです。

突然ですが、「有識者」という言葉がありますね。
ふと、「有識者」って具体的にどんな人のことを指すのだろう???と思ってしまいまして。いや、辞書的な言葉の意味は分かりますよ。
でも、掲げている知識が間違っている場合(故意かどうかは別として)、それでも「有識者」なんだろうか。
もっとも、僕自身は使ったことのない言葉だし、この言葉を見掛けるとしたら殆ど活字の中なので、「この使い方で合っているの?」と困ることもないのですが。

有識者の発言」とか言うと、何か無条件に正しいことのように聞こえてしまうなぁ…。言葉の魔力。

そんな考えに憑りつかれてしまった、ある冬の朝。
きっと寒さのせいだ。

有識者
いつ、だれが造った言葉なんだろうか。 (まだ言うか…笑)

 

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今週末、日本列島には寒波が押し寄せてきています。
ここ島根県吉賀町でも、昨夜からこんこんと雪が降り続いています。
積もってはいませんが。

ネットの天気予報では、東海・近畿、中国の山地で「今日の午後から猛烈な吹雪」だそう。東海から中国地方まで一括りという雑さ加減に苦笑を禁じ得ないのですが、正直言うと、猛烈な吹雪とやらがどんなものか興味はある。

出掛ける予定がないからこそ、言えるのだが。


ここ島根県吉賀町は、中国山地の中山間地に位置します。
山に囲まれているので、一般的に日の出は遅く、日の入りが早い。
そして天気は、山らしく変わりやすい。
晴れ間が覗いたと思うと、すぐに曇り、運が悪けりゃ雨も降る。

必然的に、天気の話題は多いです。
サラリーマン時代の「困ったら天気の話」的なものではなく、暮らしていくための必要情報として。

今年は、1月5日が「小寒」。
1月20日が「大寒」。

小寒」とか「大寒」という言葉も、最近知った。
今は「大寒」に向けて、どんどん寒くなっていく時期。
これまで、気温がマイナスになることは滅多になかったが、来週火曜(1/17)の最低気温は-7℃の予報。


雪が降ると、野菜、特に露地モノはほとんど取れなくなるという。
大根なんかも、地上の部分がやられてしまうそうだ。
地場野菜もハウス栽培があるのでゼロにはならないだろうが、地元の有機野菜の流通量が減るのは残念。
ただ、これも季節の移ろいの一部。

冬場に野菜を摂るために、皆さん漬物を作ります。
お隣に頂いた白菜の塩漬けも、とても美味しかった。
お隣さんによると、今年はこの辺りの白菜、大根は虫にやられて皆さん大苦戦だったと言う。
そのせいか、直売所での流通量もあまり多くないように思う。
もっとも、例年がどうかは分からないのだが。

農薬、除草剤を使わない農業。
農家の方々が苦労して販売に回してくれた野菜を買い占めるわけにもいかないので、来年は白菜は自分で作りたいなぁ。

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さてさて、冬の昼間の過ごし方。
愛知や東京にいる時より、ふらっと出かける事(出掛けたい衝動)は減りました。
何しろ、スタバもコメダもない。(笑)


どっかで篭ろうかと思ったとき、ナイスと思ったのが図書館。
図書館としての蔵書数、サイズは東京でよく行っていた 光が丘図書館 には及びませんが、コンパクトで混雑もなく、快適です。

人気作家の小説も一通り揃っていて、侮れません。
東京で3カ月待って断念した「下町ロケット2」。
(予約待ち150人まではいったのだが…)
普通に書棚に置いてあったので、ちょっと驚きました。

また、所変われば興味も変わるもんです。
最近、知合いの農家さんからイノシシの話を色々聞いたので、イノシシの習性についての本を借りたりもしてみました。これがなかなか面白かった。
将来、僕がイノシシ対策をうつことになれば、このブログでも紹介したいと思います。

そして都会では信じられない位、図書館の学習スペースもガラガラ。
この前の日曜日は、休日にもかかわらずスペース独り占め状態。
暖房も完備されており、とても贅沢な時間を過ごしました。

本の貸出にしても、最近では珍しいアナログ式。(笑)
とっても懐かしい気持ちになります。
あのスタンプ、子供の頃、憧れていたなぁ。。。

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アナログだから、と言うわけでもないが、一度にそんなに沢山は借りない。
どうせ読み切れないし、東京の時のようにPC上で延長することもできないから。

田舎で本がじっくり読めるか、と言うと、案外そうでもない。
何かと小忙しくて、読書ペースは意外と東京にいたときより落ちていたりする。


その分、睡眠時間は長くなっているかな。
健康第一。

次の時代を、先に生きる。

こんにちは。OGUROBBYです。

先日、夜中に屋根裏をネズミが這う音で目を覚ました。
いや、ネズミかどうかは定かではない。
ただ、ネズミ大と思われる何かが、天井の板一枚を挟んだ向こう側を、走っている音がする。「トコトコ」と。

先日、家の外でネズミを見掛けたので、特に驚くこともない。
ただ音が気になって眠りにつけない。。。

試しに、「ニャーゴ」と言ってみた。
隣で目を覚ました嫁と一緒に、猫の鳴き声を真似てみる。

するとどうだろう。
ネズミ(?)は架空の猫に恐れをなしたのか、鬱陶しい人間だと思ったのか、その場を去った。
都会の集合住宅では、絶対に経験できない。(笑)

今年は酉年。ネズミの時代は、まだ少し先だ。
そんなネズミにあやかる訳ではないが、今日ご紹介する本はこちら。

「次の時代を、先に生きる。」

次の時代を、先に生きる。 - まだ成長しなければ、ダメだと思っている君へ -

目次
1.高坂勝さんとの出会い (長い前置き)
2.「The消費者」という生き方
3.次の時代を、先に生きる。


1.高坂勝さんとの出会い (長い前置き)

以前にも、このブログで軽く触れましたが、高坂さんと出会ったのは、昨年2016年の2月か3月の、とある講演会。
確か、地球のしごと大学の主催するものでした。

講演会後に立ち話させて頂いた際、「実は今年末で会社を辞めるんです」と言ったら、「おめでとうございます」と、とても素敵な返しを頂いたのがきっかけ。
 

ogurobby.hatenablog.com

それから高坂さんが営まれる「稼ぎすぎないことを目標とした」オーガニックバーに、約半年間、一顧客として、通わせて頂きました。
通勤経路が池袋を通る幸運もありました。

僕のような人間は全く珍しくなく、初めてバーに行った際、隣の人が「実は今日、会社辞めてきました」なんて話すので、驚いた記憶が。
ここで色んな出会い、ご縁を頂きました。


ある日、悩みを抱え、見るからに意気消沈している若者に出会いました。
入店して通された席が、その若者の隣だったのです。
彼は、お通しと、お酒1杯くらいしか飲んでいなかったのではないでしょうか。
悩みの中身までを僕が知る由はなく、彼は直ぐに席を立ち、勘定を済ませ、去り際に
「気が向いたら、また来ます」と言いました。

すると、高坂さんは彼に言いました。

「いや、気が向かなくても来てよ。ジャブジャブとはいかないけど、ただ酒飲ませてあげるから。」

それを聞いて、感じました。
この人はビジネスとしてバーをやっているんじゃないんだ。
「儲け過ぎない」バーとして、もっと大きなメッセージを発信している、と。
まぁ、本にも散々書いてあるんですが、「看板に偽りなし」というやつです。

僕自身、前著「減速して自由に生きる」の中でも、
「システムを降りる」と言う表現に勇気を貰い、
「足るを知る」と言う言葉は、今でも具体的なアクションを取る際の物差しになっています。

 

ogurobby.hatenablog.com

 


そして、「ダウンシフト」と言う言葉は、このブログの標題として使わせて頂いているし、今ではすっかり僕の胸の中にも根付いた感があります。

オリンピックの聖火のように。


ここ、島根県吉賀町柿木村は、
最寄りのセブンイレブンまで車で40分。
同じく、ローソンまで25分。
ファミリーマートに至っては、最近見ていない。(笑)

便利とは程遠いそんな環境が寧ろ心地よく、人生を謳歌し始めている。

今一度言おう。
僕がこのブログをやっているのは、現在 ‟常識とされているもの” に疑問を抱きつつも、心身を疲労させてシステムの上で一生懸命生きている、そんな人々の背中をそっと押したいから。

間違えて突き落としちゃったら、ごめんなさい。

僕自身もまだまだ見習いだけど、等身大で手作りすることの面白さや葛藤を伝えていきたいと思っています。



2.「The消費者」という生き方

前置きが長くなりました。
時間の無い方は、ここから読んで頂ければ、言いたいことは伝わります。

早速引用します。


巷では、成長、成長とうるさい。
経済成長やら、GDPやら、売上目標やら、毎日毎日いたるところで拡大を目指す数字が、働く人を追い立てる。数字を上げるために、勝ち残るんだ、強みを持つんだ、資格を取らねば、弱点を克服せよ、と迫って来る。そして当然、働く人は何かをもっと売るために、ありとあらゆる手段を使って、消費者を煽り立てる。

一方、働く時間が終わってプライベートになると、そのツケが自分に回って来る。アレ買え、コレ買え! と雑誌も広告もラジオもテレビもネットも、プライベートな人たちを追い立てる。劣等感を煽られて、誰かと比較されて、君はまだ足りないって! 人にお金を使わせて、「The消費者」にしようとする。

それで、モノを、サービスを、買う。結果、より買うために、より働かねばならなくなる。いくら買っても、いくら働いても、永遠の満足など得られない。自分の時間と心を擦り減らす方が遥かに多い。

何のための成長か。モノを増やすため?何かを永遠に買い続けるため?そのために君は生まれてきたのか。それでも成長したい?活躍して立身出世したい?将来の安定や安心のため?勝ち残るため?親や大人や世間がそう言うから?向上心は大切だが、比べている限り、克服しようとする限り…君は辛い。

 引用元: 高坂勝 「次の時代を、先に生きる。」

※以下、特に断りない限り、引用元は同著とします。



こちらに移住して、お金の使い方が変わったことは、何度かこのブログでも書きました。家計(生活費)を除くと、本当にお金を使わない。

近所の温泉のコインロッカーでは、何日も同じ100円玉を使うことはザラ。
数か月ぶりに通帳記帳しても、数行で終わる。(預金下ろしてない)
近所の買い物では、一万円札を出すのが憚られる。(お釣りがあるか?)

東京にいるときは、ちょっとした空き時間に喫茶店入ったり、
ちょっとでも「お!?」と感じるものを見かけては、「一期一会」と無理やり自己を正当化して物を買ったりしていました。

今思うと、何だかなぁ…という感じです。

『魂の退社』を執筆された 板垣えみ子さん が、そういった状況を、‟チューブにつながれて生きる重病人” と例えていました。
僕もかつては、‟重病人”だったわけですが、対処療法だったなぁ…と改めて感じます。

 

ogurobby.hatenablog.com

気分をリフレッシュするキッカケさえ、消費に頼ってしまう。
正に、「The消費者」でした。


「The消費者」が悪いとは言いません。
それも生き方です。

ただ、知らず知らずのうちに、「その生き方しかない」と思い込んでやしませんか?
その生き方の先に、何があるのか。
一度振り返ってみては、いかがでしょうか。

ある講演会に呼ばれて、収入が数千万円と思われる方と一緒にトークしたことがある。私が「収入が少なく贅沢の回数は減れども、自分で作るものは相対的にも絶対的にも美味しいのだ」と話した後、その方はこう言った。「私はレストランに行って値段を気にせずに注文できる幸せを追求したい」。それもアリだろう。しかし数千万円を稼いでも、未だに値段を見ずに注文できないとしたら、さらにいくら稼ぎ、そのためにいくら働き、どれほどのストレスを乗り越えれば、それが可能になるのだろうか。

 

3.次の時代を、先に生きる

消費者 = 財やサービスを消費する主体のこと。

確か、経済学の教科書にもそんな風に書いてあった気がします。
言葉の定義としては正しいのでしょう。
でも、消費する主体である自分たちが、実は消費されているのではないか?
そんな風に思ったこともあります。

誰に?
"名前を言ってはいけないあの人" ですよ。 (ハリーポッター風)
いや、"あの人たち" かな。

「経済成長至上主義」。経済成長のためなら、何でも許されてしまう。経済成長至上主義は、市場原理主義とか新自由主義とか言われる。市場にすべてを任せれば上手くゆく、という考え方であり、新自由主義の「自由」は、企業にとっての「自由」であって、人々の自由ではない。アベノミクスによって「世界で一番企業が活躍しやすい国にする」なんて言う。だから、原発を動かすこと、原発を海外に売ること、武器を作ること、武器を海外に売ること、それらを可能にした。その原発や武器で、人の暮らしやいのちが奪われても、儲かる方を選択したのだ。
 アベノミクスは、経済成長できる可能性のすべての方法を総動員して全力で進めている点で、壮大な実験である。そして実験の結果は出た。経済成長できずに格差が広がるだけ、だったということ。無駄な時間と無駄な財政支出と無駄な借金と無駄なリスクを冒してそれをした。大企業と富裕層だけが儲かった。それはいい。しかし、未来世代にツケを残した。低所得や厳しい家計状況に陥ったり、仕事が辛くなって追い込まれたり、病気したり自殺に追い込まれた人たちがどれだけ生まれたろう。実験だった、なんて呑気なことは言えない。


今は、極端に経済が優先されてしまっている。
先般、電通の事件が報道されていたけど、氷山の一角に過ぎない。

夜の新幹線に乗ってみたら、一目瞭然だ。
ひと昔前は、ビール片手に新聞や雑誌を読むサラリーマンが大勢だったけど、今は新幹線の席にまでPCを持ち込み、皆仕事している。

心を病み、突然会社に来れなくなる人も、何人も見てきた。
「自己管理がなってない」なんて誰かの声に苛立ちを覚えつつ、今回は自分でなかった幸運に感謝しつつ。
でも、そういう場に居合わせても、立ち止まれなかった。
運転中に車に轢かれた動物を見つけ、避けて行くように。
残された人で、穴の開いた分をどうやって役割分担するかの話し合いが直ぐに始まるし、立ち止まれば仕事が止まり、今度はそのツケが自分に返って来る。

会社を辞めることを決めた後は、色んな事象を俯瞰してみることが出来るようになった。つくづく、会社というのは宗教だ。この宗教においては、利益こそが神。

高級レストランに行くために、高価なブランド品を買うために、心身を擦り減らして働く生き方もあって良い。
でも、そういう働き方を何気なく選択し(選択したという実感もないままに)、苦しんでいる人の何と多いことか。
と言っても、周りも同じように苦しんでいるから、「自分だけ楽しちゃ悪い…」なんてついつい頑張ってしまう。苦しんでいる自覚すらも、誤魔化し、押し殺してしまう。

では、「次の時代」とは、どんな時代、社会なのか。

私の中には未来の社会ビジョンがある。誰もが上を目指さねばと思い込まされている現代、そこから落ちこぼれたり、ついてゆけない人たちが溢れ出ている。上など目指さなくていい。ついて行く必要などない。経済成長は人間を含むすべてのいのちを脅かしてゆく行為なのだから。経済成長など関係なく、誰もが満足して暮らせる社会に近づけること。それが私の目指す社会ビジョンだ。上を目指さずとも、誰もが尊重され、いのちと自由を脅かされず、満足感に溢れる働き方と暮らし方ができ得る、そんな具体的なあり方を示したいと思い続けてきた。
 低コストライフがまさにそれだ。都市部から離れて、主のいなくなった空き家を改修し、田んぼや畑で半自給し、足りないものは互いに補い合い、使い古された車を安く手に入れ、電気などのエネルギーを自ら作るか地域から調達し、世界の人々と情報を共有し、誰かに気兼ねせずに堂々と自由に言葉を発することができ、誰からもいのちを脅かされることなく安心して暮らせること。それらを低コストでできること。
 誰もがそうする必要はない。企業に勤める人がいていい。お金を儲けたい人がいていい。大きくなりたい企業があっていい。しかし、成長や拡大を強要されて他に選択肢がない今の経済社会にオカシイと言いたいのだ。違う選択でも豊かに生きられることを伝えたいのだ。選択肢があれば、人生そのものをどちらかに選んでもいいし、人生の折々でどちらかに変えてもいい。

 

 「低コストライフ」。
都会で消費者としての生活にどっぷり浸かっているうちは、物凄くハードルが高いように思える。
でも、田舎に来てみると、既にやっている人は珍しくない。
勿論、やったことはないのだけれど、周りに先生は沢山いるし、ハードルが自然と下がって来るのを感じている。

「次の時代」、今年も進んでいくよ~!!(手探りだけど)

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島根移住3カ月をふり返る

こんにちは。OGUROBBYです。

早いもので、島根県吉賀町に移住して3カ月が過ぎました。
こちらで住民票を移したのは、夏も終盤の9月中旬。
そこから秋を経て、季節は冬の入り口を経過したところ。
先日は、こちらに来て初めての雪も経験しました。

個人的には、吉賀町に来てもう何年も経っている感すらあるのですが、
異次元の寒さでハッと我に返ることはあります。

「この寒さは体験したことがない!(=まだ初心者だった)」、と。(笑)

うっかりしていると、年末であることすら忘れそうになる位、日々を楽しく過ごしています。お金の使い方も、時間の使い方も変わることで、自分の中の色々なものが変わりつつある。それは、「価値観」と言ってしまうと少々乱暴な感じ。4か月前まで過ごしていた東京での暮らしが、遠い過去のものと思われる。

年末、という節目でもあるので、
今日は僕の目線で移住3か月間をふり返り(?)ます。

目次
1.衣
2.食
3.住

1.衣

「衣」「食」「住」のカテゴリー分けが良いのか分かりませんが、思いつくままに進めていくことにします。

「衣」かぁ。。。
もともと、服装にはあまり気を遣う方ではなかったので、、、さて何を書こう。

汚れても良い恰好は増えました。
季節柄なのか、暖かくて、汚れても良い恰好が増えました。
ジャージで気兼ねなく出掛けて行ったりするので、
ジーンズが、自分の中でセミフォーマルに格上げされてたりする。(笑)

長靴を履く機会も増えました。
アルバイトだったり、畑に入らせて頂く機会もありますから。
こちらに来て、既に一足履きつぶしたのが、ちょっと嬉しかったりする。

もともと「衣」には、興味が薄かったんでしょうね。
「TPO?何それ???」と言った感じです。(笑)


現在、「衣」で唯一の懸案は、喪服購入のタイミングでしょうか。
持ってないんですよ。。。
そろそろ買わなきゃ、です。
これでも、移住して体重10kg落ち、まだ落とせそうな気配。
どのタイミングで買ったものか。。。

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2.食

 冒頭で、お金の使い方について触れました。
我が家のエンゲル係数は、間違いなく下がっている。

まず、米が旨い。
文字通り、「朝‟ごはん”」、「昼‟ごはん”」、「晩‟ごはん”」なのだ。
主食は米で、パンやパスタはほとんど食べていない。

米は知合いの農家さんから直接購入。
安心して食べられる玄米を、一袋単位(30kg!)で分けて頂く。
農家さんのご好意で、米は専用冷蔵庫で保管頂いており、こちらで使い切ったら、次の一袋を持ってきて頂くという、有難い仕組。

米が美味しいと、おかずの数が少なくて済む。
一汁三菜も必要なかったりする。

おかずは野菜中心になるのだけど、ここ吉賀町柿木村は有機農業が盛ん。
自給の延長で余った野菜を道の駅に卸す方も多いので、有機野菜を驚くような価格で購入することができています。


「有機野菜は旨いのか?」

という、ありがちな質問。
美味しいかどうかは数値化が難しいし、主観によるところもあるので、万人が一発で納得するような解は難しいと思っていました。

ところが先日、答えが出ました。しかも、あっさりと。

答えを出してくれたのは、サニーレタス。
東京や愛知で僕が食べてきたサニーレタスは、どことなく苦かった。
てっきり、サニーレタスは苦いものだと思ってました。

でも、こちらで食べたサニーレタス、全く苦みがなかったのです。
たまたまかと思い、何度か購入して食べてみましたが、外れなし。

※後日、農家の方に話から、「苦いサニーレタスは硝酸体窒素が多すぎるから」という話を伺いました。要するに、肥料のやり過ぎです。
良いか悪いかは兎も角、効率最優先の農業では、肥料撒く回数を減らしたいですからね。


サニーレタスに限らず、「安全」と確信して食べる野菜は美味しいです。
最近は、この土地の風習に習い、芋類や根菜類の皮も剥くのを止めました。
味噌汁にしても、具の野菜から、そこはかとなく土の香りが感じられるのは、お金では買えない幸せを感じます。


飲み会なんかも、これまでとは随分様相が変わりました。
かつては、職場の飲み会に出席すると、基本が5000円。
幹事の匙加減一つで、7-8000円払っていた気がします。
後日、幹事が役職等でカーブをつけて請求しますが、このカーブの付け方については、人によって考え方がまちまちで、僕自身も幹事の際には色んな苦情を頂きました。
そして、特に東京行ってからは、料理自体が美味しいと思った記憶は、あまりありません。

一方、田舎の飲み会。
色んなケースがあるのですが、総じて安いし、明朗会計です。
何より、旨い。

面白いのは、一人一品持ち寄り。
飲み物も持ち寄りにすれば、会費は不要です。
何を持っていくかは、頭を悩ますのですが・・・。(笑)

あまり他人様に食べて頂くような料理は作った経験がないのですが、
嫁の両親、義姉さんに好評だったポテトサラダで臨んだことがあります。
身内の評価だけなので、ボクシングで言えば、4回戦ボーイといったところでしょうか。

僕のポテサラは、マヨネーズ控えめと、滑らかさがウリです。
身内という狭い世界では神童の名を欲しいままにしていたのですが…
ある日、鼻っ柱を折られることになります。

その日、スーパーで購入したジャガイモ、人参を使って、いつも通りポテサラを作り、持参しました。10月位でしたかね。。。
味見もして万全で臨みました。調子も悪くなかったんですよ。
ところが、です。

「もう人参出来ている農家があるんだ~」

「。。。」
そうです。田舎は、農との距離が半端なく近いんです。
まさか、スーパーで買った北海道産の人参です、とは言えるはずもない。(笑)

「ポテサラ食べたの久しぶりだわ。これ置いてってくれない?」
という言葉は、その方の温情でした。
そして僕は、ポテサラの旬というものを知ります。
オールシーズン、当たり前のものだと思っていたものにも旬がある。
これだけでも、大きな衝撃を受けました。
人参を使うのであれば、まさに今が、ポテサラの旬なのでしょう。

では、その方が持ち寄った一品料理は何か。
自分の畑で育てた春菊でした。(他にもジャガイモの素揚げ、生姜ご飯etc.)

春菊と言われたときは、「えっ!?」となりました。
東京のスーパーなんかで売られているものより葉も大ぶりで、言われるまで春菊とは不覚にも気付きませんでした。
最初は冗談抜きに観葉植物だと思ってましたから。(笑)

「このまま食べるのが一番美味しいから」

騙されたと思って、口に運んでみると、甘いんですね。
そのとき、「敵わないな~」と思いました。
野菜の味もさることながら、物語性においても、全面降伏です。
仮に、同じ味の野菜を買ってきて、そのまま出したとしても、
食べる人に同じ満足感を与えることはできません。
農業の凄みを感じた瞬間でした。


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3.住

僕たち夫婦が入居したのは、吉賀町の施設である「お試し」住宅。
「お試し」なので、入居期限が決まっており、現在は転居先を探している状態。

町内の「お試し」住宅は、何カ所かあるのですが、僕たち夫婦が幸いだったのは、今のロケーションにたまたま空きがあり、入れたことでしょうか。

近所の温泉に通った結果、アルバイトの話が来て、そこで地元の方々と人間関係が作れた。温泉でも地元の方々と接することが出来たし、近所の旅館でも色んな方と知り合える。

情報は町の空き家情報でも貰えます。

でも、前述の方法で知り合った方々からの「**は空き家のはず」といった情報も、結構重宝します。
こういう情報の空き家を見に行くと、所謂「空き家」の実態が見えてきます。
元々、人に貸す予定が無かったりすると、その家は物で溢れています。
世代もあるのかもしれませんが、人間、物を処分するのにはエネルギーが必要。
人に貸す、売る、となると、そこを片付けないといけないコストのようなものが発生するんですよ。(いずれは片付ける必要あるんですけどね。)

そういう事も、「確かに空き家だけど、貸す予定はない」に一役買っている気がします。

後は、現在「空き家」でも、入院中のお爺ちゃん、お婆ちゃんが戻ってきたら住む家だったり、
「空き家」になったけど、法事やらで親戚が集まってきたときに宿泊する家だったりもします。

ただ、そうは言っても「空き家」は「空き家」。
「貸す予定はない」という気持ちを覆す事ができるのも、気持ちなのかもしれません。

空き家を所有されている方が一番困ること。
それは多分、一度貸すか売却した後、再度空き家になってしまうことではないでしょうか。要するに、定住して欲しいのではないか、と思います。
やはり、家と言うのは、持ち主としての思い入れがありますから。

今は賃貸契約を結んでいるけど、5年以上住んだら買取できるオプション契約なんていうのも、聞いたことがあります。

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ここまで、「衣」「食」「住」の観点で好き放題書いてきました。
ただ、改めて感じるのは、田舎では、都会での生活ほど「衣」「食」「住」が切り分けできません。例えば、「住」環境に畑や田んぼが付いているかどうかで、「食」の部分は少なからぬ影響が出てくる。もしかしたら、「食」だけでなく、「職」にも影響があるかもしれない。

都会の生活は、「衣」は何を着るか、「食」は何を食べるか、「住」はどこに住むか。
TV、雑誌、インターネット、電車の中、、、
あらゆる所が広告で溢れている。
それぞれカタログから何を選択するか、ただそれだけの事なのかもしれない。
勿論、予算制約はあるでしょうけど。

他方、田舎での生活は、「生きる」ために何を大事にするか。
その何かを選択したら、自ずと「衣」「食」「住」が決まって来る気もする。
既製品が少ない分、型にはまった部分が少ない分、自分でやっていなかいといけない。
でも、そこを自分でやることで、現代が忘れてしまった楽しさを味わえる気がします。
都会に生活していたときに比べ、自ら「生きている」という実感が強いです。


これからも、このブログでは「生きる」楽しみを発信していけたらと思っています。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

タイヤ交換

こんにちは。OGUROBBYです。

言うまでもなく、ここ吉賀町ではクルマが必需品。
必需品と言うか、身体の一部、もはや足です。
買い物行くにも、最寄りのスーパーまで片道12-3キロ。
ホームセンターまで片道20キロ。
クルマのトリップメータの数字が上がるのが早いこと、早いこと。(笑)

移住前は活躍の場を失い、「クルマ手放そうか」と身売り話まで出ていたのに。
ここでひと花咲かせました。きっと、本望でしょう。
まだまだ走って頂きますけどね。

渋滞フリーで、季節の移ろいを感じながら走るのは、クルマにとっても、人間にとっても、もうたまりません!

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目次
1.タイヤ選び
2.タイヤ交換

 

1.タイヤ選び

今日の主役は、ある意味、我が家のクルマ。
新車で購入して8年位になるでしょうか。
長生きはするもんだね。ご苦労さん。

これまで、幸いにもタイヤ交換をする機会がなかった。

どこで買えばよいのか?どのタイヤを?どうやって?
そして、購入した後はいつ、どうやって替えればよいのか。
当然、スタッドレスタイヤに関する知識も、ほぼゼロ。

勿論、ディーラーやカー用品ショップに持っていくのが、一番手っ取り早いです。
でも、このブログは「ダウンシフトを生きる」を唄っていますから。


スタッドレスタイヤについて、地元の方々に話を聞くと、
判で押したように特定メーカーの名前が。

「なんなんだ、このブリヂストン神話。」

その確率たるや、
・・・
・・・
・・・。

上手い例えが思いつきません。
まあ100発100中なので、そもそも何かに例える必要もないのです。(笑)
ここは素直に流されることにしました。


次にタイヤサイズの話です。
これは、変更前のタイヤと同じものにして下さい。
我が家の例で言えば、「185/65R15」とありました。

それぞれの数字、記号の意味は各タイヤメーカーのHPをはじめ、ネットに転がっています。
タイヤサイズで下手に独創性を求めると、火傷します。火の用心。


じゃあ、どこでどうやって買うか。
今回はネットで購入しました。
カー用品の量販店も見に行ったのですが、なかなかのお値段です。
結果的に、量販店より2万円は安く購入する事が出来ました。
人より早く動けば、去年の売残りとかを安く手に入れられるかもしれません。

購入してから2種間くらいかかりましたが、スタッドレスタイヤを入手することができました。

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運賃いくらかかったか分からないですけど、運びずらそう。
運送屋泣かせですね。


2.タイヤ交換

さて、タイヤは入手しました。
ではいつ履き替えるか。

これは天気予報と睨めっこ。
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤに比べて少し軟らかいのです。
だから摩耗しやすい。
お店に頼む場合はタイミングの融通がききずらいかもしれませんが、自分でやる場合は、出来るだけ我慢です。

待っている間に、ジャッキ等の工具も確認しておくと安心です。
基本的に、クルマには工具類が標準装備されているので、格納されている場所については、お持ちのクルマのマニュアルで探してみて下さい。

我が家の場合も、こんな感じでスペアタイヤと一緒に格納されていました。

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では、いよいよ交換です。

まず、タイヤのビスを緩めます。
下の写真のような冶具を使うことになるはずです。
見た目は行儀悪くても、手でなく、足でやることをお奨めします。

最初、僕もしゃがんだ状態で手で押して回そうとしたのですが、、、
ピクリともしませんでした。
僕のガラスの腰の方が「ピクリ」と来そうだったので、慌ててコルセットを撒いた次第。

車体に身体を預けるようにして、引いて回すようにしたら、回せるのは回せるのですが、見かねたのか、お隣さんに足でやるやり方を教わりました。

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この時、ビスは緩めるだけです。
この後ジャッキアップするので、ビスでタイヤを半固定しておきます。
(手でビスが回る程度で留めておく。)


そして、ジャッキアップ。
道具って凄いですね。
ハンドルを回すだけで、クルマが持ち上がってしまう。
ちょっとしたイリュージョン!

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きちんと、タイヤが浮くまでジャッキアップして下さい。
タイヤが浮いたら、ビスを外し、タイヤを交換します。
ジャッキアップの高さが足りないと、新しいタイヤを嵌めるときに苦労します。

タイヤを嵌めたら、ビスを順番に注意して、均等に締めていきます。
一気に締めようとすると、歪が出たり、ネジが切れてしまうリスクもあるので、少しずつ均等に締めます。

これを、前輪、後輪と4回繰り返し。
トータルで2時間弱で終わりました。

掛かりすぎと言えば、掛かりすぎ。
F1のタイヤ交換のようにいかないことは、良く解りました。

今回の収穫は、タイヤ交換が自分で出来るようになったこと。
これで、万一、山の中でパンクしても、タイヤ交換だけは出来る。
そんなシチュエーションは避けたいですけどね。(笑)

蒟蒻作り

こんにちは。OGUROBBYです。

何度振り返っても、今年は激動の一年。
移住して、自分たちの中で色んなものが変わった。

季節感もその一つ。

かつては、この時期お店に入ると、怒涛のクリスマスソング攻撃に辟易したものでした。都会で感じる季節って、どこか押しつけがましい。
クリスマスが終わると、お正月。節分。バレンタイン。ホワイトデー。。。


ここ吉賀町では、クリスマスを全く感じることがありません。
そもそも、クリスマスソングを聞かずして、年越しそう。(笑)
季節を感じるのは、気温であったり、景色であったり、旬の野菜だったり。
最近は、ようやく人参や大根の根菜類。白菜も出てきました。
(しかも、全て無農薬、無化学肥料!)

基本的に、旬を逃すとその野菜は来年まで食べられません。
どうやって食べようか、考える。
そうやって感じる旬の方が、ありがたい。
そして豊かな気持ちになる。

さて、今日は蒟蒻作りの話題。


目次
1.「蒟蒻って作れるの?」
2.蒟蒻作り

 1.「蒟蒻って作れるの?」

いきなり質問です。
美味い蒟蒻を食べたこと、ありますか?

確かにこれから おでん が美味しい季節。
でも、蒟蒻って派手さはないですよね。
今年の大河ドラマで言えば、近藤正臣演じる本多正信というところでしょうか。
この例え、収集がつかなくなりそうなので、撤収します。
ごめんなさい。(笑)

今回、蒟蒻作りを御指南頂いたのは、近所の旅館の女将さんのお母さん。
うーん、一言で言えないもんかね。
日本語って難しい。。。

先日、この旅館で蒟蒻を刺身で頂く機会がありました。
それがとても美味しかったのです。
「蒟蒻が美味しい」と言っても、多分想像できないのは解っています。
味が濃いんです。あー、伝わらない。もどかしい。

聞けば、手作りだとか。
「簡単だから、今度作るとき声掛けましょうか?」

そんな有難いお話を頂き、夫婦で参上したというわけです。




2.蒟蒻作り

先生に最大限の敬意を払い、夫婦で正装で臨みます。
僕は何故かピンクの花柄エプロン。ガーリーだわ~。
写真は自粛させて頂きます。
公序良俗を守る男、OGUROBBY。(笑)


今回は、ここからスタート。

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茹でて冷凍した蒟蒻芋です。
見た感じ、ジャガイモそっくりです。
義理の母からも、「蒟蒻芋は、蒟蒻にしないと食べれない」と聞いたことがあったので、、、体張りたくなるじゃないですか!

「芋単体で食べてみたい」と言ったら、先生、噴き出しちゃいました。
それ位、ありえないんでしょうね。
実際に、削ったものを少し頂きましたが、シャリシャリした食感だけで、味は良くわかりませんでした。


なぜ冷凍なのか。
蒟蒻芋が収穫されるのは秋口なのです。
芋単体での保存を試みたこともあるそうですが、どうしても寒さで芋が風邪をひいてしまう。そこで、茹でて冷凍する技を編み出したそうです。
芋を茹で、300g単位で冷凍。

ここで、今回の材料です。

<今回の材料>
・茹でた芋 300g
・炭酸ナトリウム   9g  (凝固剤)  
  ※ネットで調べたところ、同量の重曹でも代用可らしいです。


工程行きましょう。

①茹でた芋(300g)に水(1000cc)を加え、ミキサーをかける。

ミキサー後がこちら。
このまま放置しても、トローッとした感じになります。
ちなみに、今回は芋600gで作っています。

ミキサーを充分にかけることがコツのようです。
ミキサー後は、20-30分放置。
「放置」って料理用語、あるのかなぁ???

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②炭酸ナトリウム(9g)をお湯(100cc)で溶き、①へ投入。

「9g」という数字に、試行錯誤を感じます。
こんな感じになります。

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捏ねます。

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ボソボソ感がなくなり、ネットリしてきます。
凝固剤が馴染んできたら、ここで再び放置します。
先生は1時間くらい。人によっては、一日置く方もいらっしゃるようです。


そして成形。

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これは、僕もやらせて頂きました。
ハンバーグの要領かと思いきや…
手にもの凄く引っ付いてくる。
蒟蒻芋の生命力を感じます。

僕としては成形に悪戦苦闘だったですが、、、
先生の手際の良さは嫁が動画撮ってくれたので、こちらでお楽しみ下さい。
まさに神業。


蒟蒻造り <神の手>


※音声なしなので、どこでもお楽しみ頂けます。

空気を抜くため、まな板に叩きつけるのがコツです。
僕が苦戦したのは、最近ストレスフリーな毎日を送っているからでしょうか?(笑)


③たっぷりのお湯で茹でる。

この工程は時間かけて下さい。
中までなかなか火が通りません。

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ちなみに、ドーナツの出来損ないみたいなのが僕の作品。
表面きれいなものが、先生の作品です。

茹ったかな~と思ったら、包丁で切って断面観察して下さい。
中まで固まっていればOKです。


④水にさらし、灰汁を抜く。


⑤美味しく、頂く。

ちなみに、この日の我が家の夕食は味噌おでん。

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この蒟蒻のキメ細かさといったら。
そしてモチッ、プリッとした食感と濃厚なお味。



市販の蒟蒻の味が薄い理由は、この本にありました。

手づくりのすすめ

諸般の事情により、芋の生産量が落ちたんです。
今はインドネシア産の輸入芋を使用することが多いようです。
何より、製粉1に対して、40倍位まで薄められているそうです。

今回のレシピだと、芋300gに対して、水分1200ccですもん。
濃さが違います!


そのままでは食べれたものではない蒟蒻芋を、昔の人はこうやって食べていた。
その知恵を今回は頂きました。

そして意外と一番嬉しかったのは、改めて先生から
「今日は楽しかった~」と言って頂いたときの笑顔だったりします。
教わる方も、教える方も元気になる、「やってよかった」と感じる場所。

一億総活躍」なんて薄っぺらい言葉をメディアを通じて散々聞いたけど、
ここには違う形の総活躍がある。

田舎には、色んな楽しみがあります。

柚子しごと

こんにちは。OGUROBBYです。

先日、白いワイシャツを着る機会がありました。
東京を離れるにあたり、サラリーマン時代のスーツ、ワイシャツは基本的に手放したのですが、白いシャツ1枚くらい持っておいたほうが良いだろう、と一番新しいものを残してたのです。

社会人時代は、体重は右肩上がりで成長を続けていたので、「着れなくなって買い替える」ことの繰り返し。

しかし、なんということでしょう!
昨年買ったワイシャツは、ブカブカ。
動き回っていると、シャツがズボンからどんどん出てきてしまう始末。
ジーパンとかも、いつの間にか腰バキになってるし。。。(苦笑)

相変わらず、豊満な方ではありますが、お陰様で人より薄着ですんでます。
健康でエコな毎日を!

昨日は、久々に夫婦で休みの日が合ったので、ゆず三昧の一日を過ごしました。

目次
1.知らなかった ゆず
2.柚子しごと

1.知らなかった ゆず

 「ゆず」

実は、ちゃんと知ったのは今年の秋だったのかもしれません。
これまで埼玉、東京、愛知、東京、島根と住んで、「ゆず」が身近にある人生は、今が初めて。

もしかしたら、レモンのようなものとして、置いてあるのを絞って食べたことはあるのかもしれません。あと、ゆず味のキャンディーとか。
完全に、知ってるつもり。

もしかしたら、「ゆず」は食べるもの、というより聞くもの、だったのかもしれない。

それ位、食べる方の「ゆず」は、僕の生活には縁がありませんでした。
ただ、何となく貴重なもの、というイメージ。

ところがどっこい。
ここ吉賀町では、「ゆず」のデフレが止まりません。(笑)

「柿、栗、柚子は買ったことが無い」

こんな言葉を聞いたこともある位。
巷に溢れている空気のようなもの。そんな感じでしょうか。
柿や柚子は、確かに色んな方の庭で実ごと放置されているのを見かけます。

果実がたわわに実った木を見ていると、豊かさを感じるのは、人間の本能なんですかね。なかなかに風流です。


さて、話を柚子に戻します。
柚子の皮を汁物に入れる。
この食べ方は、なかなかにセンセーショナルでした。
津和野で食べた芋煮に、柚子の皮が入っていた時は、ちょっと感動しました。

 

ogurobby.hatenablog.com

で、この柚子、ご多分に漏れず頂く機会が結構あります。
 はじめは、味噌汁に皮を削ったものをふりかけたりしてました。
ところが困った事に、皮は使い道あっても、実をどう使ってよいか分からない。。。
完全に持て余しておりました。

なにしろ、ビックリマンチョコが社会問題になった世代だから、実だけ捨てるなんて勿体なくて…想像しただけで気絶しそうになります。(笑)



家族会議の結果、ポン酢を作ることにしました。
僕はジャム推しだったのですが、「ウチ、パン食べないじゃん」の一言で一蹴。
そりゃそうだ。


話が逸れますが、柚子の枝ごと頂いたことがあります。
葉っぱの形が特徴的ですよね。
そして、知らなかったと言えば、この棘。
普通の軍手なんかだと、軽く貫通してくるそうです。
こりゃ収穫も楽じゃないですね。

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2.柚子しごと

 話には聞いていましたが、柚子は本当に捨てるところがないんです。

まず皮です。
皮は冷凍が効くので、削って冷凍保存します。
味噌汁でも、鍋でも、最後にパラパラっとやれば香りが良くなります。

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皮を安心して使えるのは有難い。
これがアメリカ産のレモンだと、こうはいかない。
農薬使って育てているだろうし、日本まで船で運ぶために、また農薬や防腐剤を使う。
フードマイレージが小さいと、地球環境だけでなく、身体にも優しい。


そして懸案の実の方。
今回はポン酢を作りました。

今回は5合瓶に半分位の果汁が取れました。
そこに昆布を乾燥したまま突っ込みました。

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あとは醤油を注ぐだけ。
ゆず果汁と醤油は 1:1 で良いようです。

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これで出来上がり。
試しに舐めてみましたが、ポン酢の味がしました。
ゆずの酸味が効いていますが、時間を置くと、徐々にまろやかになっていくそうです。
時間と共に、角が取れてまろやかになる。
ポン酢も人間も、同じですね。

ここで「???」
大手メーカーのテレビCMで「味ぽん」と「ゆずぽん」と言うのがありました。
ポン酢がゆずと醤油のブレンドだとすると、2つの違いはなんなんでしょう。
ブレンド比率だけか???

まあ、どちらでも良いです。


そして、最後に種です。
これはアルコールに漬けておくと化粧水になるそうです。
僕にとっては未知の領域なので、ここは嫁任せ。

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化粧水、、、
と言うより飲んだ方が良い気がします。


今年は、時期が終わってしまったので断念しましたが、青唐辛子があれば、「柚子胡椒」もやれるようです。
それは来年の楽しみに、取っておきますか!

金子美登さんの話を聞きに行く

こんにちは。OGUROBBYです。

季節が進み、近所の道の駅で売っている野菜も、種類が変わってきました。
これまで里芋、サツマイモといった芋類が多かったのですが、この間、ホウレンソウを買いました。
まだ季節が若干早いのか、間引いたものかもしれません。
かなり小ぶりなもの。

しっかり根が付いていたので、食べた後、根だけ庭先に植えてみました。
生えてくるのか、今から楽しみです。

目次
1.下里農場 金子さんとは?
2.切り花国家 日本

 

1.下里農場 金子さんとは?

まずは、金子美登さんについて。
一言で言うと、現在の日本の有機農業の第一人者。

1948年生まれ。
埼玉県小川町にて、約3haの農地で有機農業を営む。
有機農業の先駆者として、集落全体を有機栽培へと引っ張りました。
2015年秋に黄綬褒章を受章。
NHKのプロフェッショナルにも取り上げられたことがあるようです。

今回、お隣 益田市に講演会(無料!)ということで、話を聞きに行ってまいりました。


実は、金子さんの話を聞くのは2度目。
ちょうど1年前位に、埼玉県小川町の霜里農場(金子さんの農場)見学会を夫婦で訪れたことがあります。

そこでの運命的な出会い。
僕たち夫婦が島根県吉賀町に移住するきっかけを頂いた。
そんな出会いがありました。
金子さんではないんですけどね。(笑)


金子さんの話の中身は、後ほど。

そんな金子さんが、近く(益田市)に来るというので、勝手に浅からぬ縁を感じて、話を聞きに行ってきました。

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2.切り花国家 日本

金子さんのお話は、素晴らしいものでした。
金子さんの有機農家としての凄さは、恐らく僕程度が語れるものではありません。
その思考、実践、経験は、プロの農家ほど凄みを感じるのだと思う。

僕が面白いと思ったのは、その経験に裏打ちされた、金子さんの国家観みたいなものが垣間見えたから。

曰く、「切り花国家 日本」。

金子さんの造語です。

目に見える部分(工業都市)は体裁を整えているけれど、食料の自給率OECD加盟国34か国中、29位。
(日本の自給率は、カロリーベースで言うと僅か39%。)

植物は、光合成も行いますが、養分の多くを根っこから吸収しています。
国にとっての根っこは、農業であり、農村である、というのが金子さんの持論。
世界的には今後益々人口が増え、食糧難になっていくのが確実と言われる中、これでよいのでしょうか?

「農政も国政も、草一本抜いたことが無い人がやっている。
だから、規模を大きくすれば競争力(=生産性、利潤性)が上がると思っている。」


これは、その通り。
残念ながら、日本の農産物は、工業製品のように扱われてしまっているのが事実です。
あたかも、それが「食べ物」であることを忘れてしまったかのように。

決まった資源(土地、人手、時間)で如何に収穫量を上げるか。
そして歩留まり("良品″率)も上げなくてはならない。
だから、化学肥料も、農薬も、除草剤も使う。
それで、自給率39%…。


ネオニコチノイド系の農薬の話もありました。
ミツバチの帰巣本能を狂わせる、と言われているアレです。
これは浸透性の農薬で、表面だけでなく植物、生物の内部まで入り込んでしまいます。
人間の神経の伝達にも影響を与える可能性が取沙汰されています。

EUでは禁止されているこの農薬が、日本では「安全」のレッテルを貼られ、400種類以上も登録されているというのです。


本筋からは逸れますが、この日印象に残った言葉。
この日、金子さんと一緒に登壇した方の言葉です。
「農薬で被曝し、肝硬変になった」と言う自身のエピソードを交え、「自然(=身体)は嘘をつかない」と話していました。


この話聞きながら、何故か昔聞いた言葉が甦ってきました。
僕が社会人1年生だった頃の話。

「数字は嘘をつかない」

職場の先輩に良く御指導頂いていました。
報告書が抽象的過ぎて、客観性に欠ける、と。

あれから20年弱。
人並みに働き、サラリーマンを辞めて島根に移住した。
今でも、その言葉自体は正しいと思う。
でも、ちょっと付け足したい。

「数字は嘘をつかない。でも、数字を扱う人間は嘘をつく(ことがある)。」

数字自体は意思を持っていません。
だから嘘をつかない。と言うより、つけない。
でも、人間が数字を扱う場合、そこには扱う人の意思が存在する。

別に、「捏造」ということを言いたいのではありません。

例えば、あるクルマの販売を伸ばすために、「お陰様で売上げNO.1」というキャッチコピーを作ったとする。
この場合、伝えたい結論として、「売上げNO.1」というのがある。
後は、どこの数字をどう切り取ってくるかなんです。
過去1年なのか、今年度なのか。はたまた直近3カ月、なのか。

どの数字を切り取るかによって、結論なんていくらでも後付けできてしまいます。
先の例なんて、まだ小さい話です。

原発TPP遺伝子組み換え
利権絡みで結論ありきの話なんて、世の中には沢山ある。


話が逸れました。
切り花国家に話を戻します。

明治維新以降、日本の近代化は工業を中心に進められてきました。
現代の工業は、大量生産、大量消費を前提にしたものです。
そこでは効率が最優先。
僕自身、工業製品の恩恵は受けているので、それら全てを否定はできないし、するつもりもない。
でも全ての物差しを、工業製品に合わせる必要はない。


金子さんが、最後にこんな話をされていた。

モノには大別すると3つの種類がある。
 1) なくてはならないもの
 2) あってもなくてもよいもの
 3) あると害になるもの

「なくてはならないもの」。これは間違いなく食料。しかも安全なもの。
「あってもなくてもよいもの」。これは工業製品。
「あると害になるもの」。これには原発を挙げていた。


「なくてはならないもの」
僕たちは自分の頭に問いかけるのではなく、身体に問いかける必要があるのだろう。
自然は嘘をつかないのだから。