ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

下山の時代を生きる

こんにちは。OGUROBBYです。

「夏草や 兵(つわもの)どもが 夢のあと」

先日、草刈りをしていて、ふとこの句を想い出しました。
松尾芭蕉の句です。

夏の草って、すごく強いんですよ。
雑草は草刈り機を使って刈るのですが、草の繊維が回転部分に撒き付いてしょっちゅう作業が止まってしまいます。
都度、草刈り機の先端部分をばらして、撒き付いている草を除去するのですが、そうやって草と格闘していると、昔、仕事で必死にかけずりまわっていた時のことが、遠い昔のように感じられたり。

夏の草の生育の早さ、強さに対峙すると、色んなものがかき消されていくのです。

正しい解釈かどうかは解りませんけどね。


目次
1.下山の時代を生きる
2.辺境からの革命 ~島根県隠岐海士町の事例~

1.下山の時代を生きる

今日は、久々に本の話です。
紹介したいのは、こちら。

成功する里山ビジネス ダウンシフトという選択 (角川新書)


「成功する里山ビジネス」
本のタイトル、もう少し相応しいのがある気もするのですが…。

内容はとても面白いです。

これからの日本。
経済成長は間違いなく望めない。

経済成長のある世界を上り坂の時代とすると、今は「下山の時代」。
この下り坂の先にある世界を切り拓いているパイオニアたちにスポットライトを当てたルポルタージュです。

上り坂の時代、ことに高度経済成長期以降は、兎に角作れば売れる時代。
作った者勝ちなので、大量生産が時代に合っていた。
その際最も求められるのが、一定品質の担保。
ボトムが担保される代わりに、クオリティの上限にも限界が生まれます。

しかし、今や潮目が変わり、これからの日本は確実に人口が減少する。
それなのに、人口増加の社会システムや思考のままに、人口減少時代を生きようとしている。

著者はそこを「最大の問題」としています。

即ち、大量にモノを作っても、市場も縮小していくし、そもそもモノが飽和しています。僕自身、人生を振り返ると欲しいものを買うために、お金を貯め、消費をしてきた気がします。

キン消しビックリマンシールファミコンのカセット、
ウォークマン、携帯電話、クルマ、スマホ…。

世代がバレますね。(笑)
気付けば、欲しいものがなくなって久しい。

既に、箱もの作れば上手くいく時代ではないんですよね。
サッカーのW杯日韓大会であちこちに新設されたスタジアム。
今でも有効活用されているスタジアムがどれだけあるでしょうか。

2020年、東京五輪は本当にハッピーなの?
リニアモーターカーは本当に必要なの?

僕も、そんな風に思うわけです。

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2.辺境からの革命  ~島根県隠岐海士町の事例~

この本では、実に色んな方々が紹介されています。
中には一お客としてだったり、講演会に参加させて頂いたり、、、etc.
幸にもご縁を頂いた方々が出てきて、思わずニヤリとする部分もあるのですが、その辺は機会があればまた書くことにします。

今日は、最終章に出てくる海士町について。
最近、色んな場所で海士町の話を聞くんですよね。

教育と地域起こしをテーマにした「革命」が、まことに小さな島から全国に広まろうとしている。
島根県隠岐海士町―。
人口わずか2300人あまり。島内にコンビニはなく、信号も一つあるだけだ。
  (中略)
結局東京から海士町までは、米子まで空路を使っても最短で6時間。まるで人嫌いの隠遁者のような、およそ便利とは対極の「下山の島」だ。

 ところがこの島へ、全国から「町起こし、地域起こし、学校魅力化」等に取り組む若者たちが毎週のように大挙して押しかけている。その理由は2008年に始まった高校魅力化の取り組みに成果が現れて、それまで人口が激減する過疎に苦しんできた地域が、今では持続可能性を取り戻したからだ。
  
  引用元:「成功する里山ビジネス」 神山典士・著

  ※以下、断りない限り引用元は同書です。

 


僕が海士町を知ったのは、およそ2年前。
東京でとあるワークショップに参加したときのこと。
そこでプレゼンされていたのが、この章の主役でもある 岩本悠さん でした。

当時は、移住先として島根県はまったく考えておらず、(苦笑)
岩本さんの「高校魅力化」についてのプレゼンも、

「面白い事やってるなぁ」
「プレゼン上手だなぁ…」

くらいの感想だったのです。
岩本さんの著書は勢いで読みました。
でも何が凄いって、若くして旅行記出版するのも凄いですが、その印税でアフガニスタンに学校を寄付してますからね!

「凄い人がいるもんだな~。」
基本的にはそこで終わってしまってました。


今回、遅ればせながら本書で「高校魅力化」の概要を読み、改めて気付かされたわけです。地域活性化として教育を持ってくる発想が凄いし、実際にカタチにしてきたのは凄いな、と。


海士町の話に戻りましょう。
絶海の孤島に位置する海士町
当然ながら、かつては過疎のトップランナーでした。

でも、そこからの巻き返しが半端ないんです。

まず、当時の町長が自ら給与の50%カットを申し出る。
トップが本気を示さなければ、この苦境は乗り切れないと判断したわけです。
すると、役場の課長職が「俺たちもやります」と続き、彼らの給与の30%カットも決まる。

基本的には、この時浮いた約2億円を産業振興の投資に回す。
新しい冷凍技術であるCASを利用した農水産加工施設の整備や、隠岐牛のブランド化。

投資内容も適切だったのでしょう。
この時手掛けた事業で島には八十数名が移住し、島が活気づくことになります。
岩本さんがやってきたのも、そんな時期だったようです。
彼は、こう言ってます。

『進学だけでなくその先を見て社会で活躍できる、島に戻って地域を元気に出来る人づくりを目指した方がいいのではないですか?島の自然や文化、産業などの地域資源を活用して、学力だけでなく人間力や志も高められるような教育環境をつくるのがいいと思います。それができたら島外からも子供が来るようになって高校も存続します。地域にもリーダーが生まれて持続可能になるでしょう。』

 

僕が東京で参加したワークショップには、ゲストとしてその春に島の高校を出て東京の大学に進学した女の子が来ていました。
最後の彼女のスピーチが素晴らしかった。

島に恩返しするために、大学でコミュニケーション学を学び、保育士として島に戻る…
とても具体的な人生プランを目をキラキラさせて話してました。

この年代で、そこまで具体的に自分のやりたいことを描いている!
自分のことを思い返すと、とても考えられません。

そして、さらに驚いたのは、彼女の出身地。
海士町ではなく、埼玉県だったのです。
都会で育った彼女が、島留学として海士町の高校に通い、島でやりたいことを見つけ、目的を持って大学で学ぼうとしている。
そして、「島に帰りたい」と話している。
どんだけ充実していたんでしょうね!


海士町の高校魅力化の教育内容ですが、僕の記憶を引っ張り出すと、
島まるごと学校化と説明されていた気がします。
生徒たちは学校を出て、島の色んな人々と話をし、自ら課題を抽出して、解決を考える。

だからハッキリするんですね。
「自分はこれをやりたい」、が。


改めて、前述の女子学生の話を聞きながら、自分の学生時代を思い出して恥ずかしくなりました。

「少しでも偏差値の高い学校に入りたい」
「良い給料をもらいたい」

そんな思いだった気がします。

最近は就職活動で残業時間を気にする学生が多いのだとか。
中には、実際に夜志望企業を見に行って、オフィスに電気が点いているかを確認する学生もいるのだそうです。

時代が変わり価値観も変わったということなのでしょうが、学生の本質は変わっていない気がします。
「他人より良い条件で働きたい」


里山資本主義」の藻谷浩介さんが、地域活性化の最終段階は、地域内経済の循環だと言ってました。結局、有名人がいる、とか有名な場所がある、ではダメなんですよね。仮に、そこを目当てに移住者がやってきたとしても、目当ての人、場所がなくなってしまったら、移住者はまた出ていくでしょう。

点ではダメ。
地域の中でお金が回る仕組みがあって初めて、持続的な地域活性化になるのでしょう。




大人の社会科見学 in 世羅町

こんにちは。OGUROBBYです。
日本全国、猛暑が続いていますが、皆さま如何お過ごしでしょうか?

クルマのヘッドライトのハイビーム。
都会ではなかなか使いませんよね。
でも、田舎ではハイビームとロービームの切替は必須のスキルなんです。

夜間は特に道路が空いているから、運転中は前方に注意が必要です。
急な飛び出しに対応できませんから。
何が飛び出すかって?
獣です。人間ではありません。

特に猪なんかにぶつかろうものなら、壊れるのはクルマの方だといいます。
田舎での夜道の運転は、独特の神経を使うんです。


目次
1.デザインって大切だなぁ…
2.大人の社会科見学 in 世羅町



1.デザインって大事だなぁ…

今回は2月の交流会/講演会でご縁を頂いた知人を訪ねて、広島県世羅町に行ってまいりました。

2月の講演会というのは、コチラ。
里山を舞台に一旗揚げようという人たちの講演会/交流会を広島県が主催するものでした。
 

ogurobby.hatenablog.com

 

僕らの住んでいる島根県吉賀町から世羅町まで、中国自動車道を車で飛ばしつつ、3時間弱。

世羅町に早めに着いたので、道の駅に立ち寄らせて頂きました。
ここが、インパクト強すぎ。
トータルでのデザイン性が秀逸でした。

建物自体も新しいのですが、中のレイアウトが素晴らしい。
なんといっても通路が広い。
キッズスペースまでありました。

そして活気があるんですよ。
お盆休みということもあるかもしれませんが、客が多かった。

一般的に、田舎の道の駅の目玉って、産直野菜が多いと思うんです。
でもここ、野菜の取り扱いハッキリ言って少ない。

その代わり、加工品の種類が物凄く多い。
六次産業が盛んなのが、一目でわかる。

商品のパッケージのデザイン1つ1つがモダンでセンスを感じさせる。
出品している個々人でパッケージデザインもやっているようですが、何故か統一感が。
商品の多くは「世羅」の名を冠するものが多く、地元愛に溢れていました。

デザインの勝利と言うと、昔、セブンイレブン佐藤可士和氏を起用してPB商品のデザインを統一した話を思い出します。

今更だけどデザインって、大事だ。





2.大人の社会科見学 in 世羅町

さて、その知人が世羅町で手掛けているのが、「世羅茶再生部会」。

世羅茶がんばっとるけ〜ね - 世羅茶再生部会


かつてお茶の一大生産地だった世羅も、生産者の高齢化でお茶生産はすっかり廃れてしまいました。
その「再生」の様子を見学させて頂いたのです。

お茶って、最近はペットボトルで買うのが一般的なんでしょうか。
昔も今も、日本人にはなじみの深い飲み物ではありますが、茶畑そのものに馴染みのある方は少ないんではないでしょうか。
僕も、せいぜい車窓から眺めるたことがある程度でした。


茶畑の写真です。

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「あれ!? 見たことある茶畑と違うぞ。」

そんな声も聞こえてきそうです。

そうです、これは一般的な茶畑ではなく、昔の茶畑が放置されたものなんです。
もう、本当に伸び放題。
放っておくと、背もどんどん高くなる。
おまけにお茶の間からは、いろんな草が。

よく見る茶畑って、整然とした列になっているじゃないですか。
よーく見ると列の名残もありますが、言われなきゃお茶だと気付きません。
曰く、野生化してしまっているんだとか。


再生の方法ですが、まずバッサリ切る。

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写真は、腰より低い位置でバッサリ切られていました。
この状態では、まだお茶だと気付きません。
ただ、こうすることで、お茶の木は新芽を出してきます。

基本的にはこれを繰返す。
お茶がしっかり育ってくれば、日光が地表まで届かなくなる。
そうなれば草は生えてきません。

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突き当りに池のようなものが見えますが、基本そこまで茶畑だったそうです。
奥の方はまだまだ藪だけど、
手前の方は、だいぶ茶畑っぽくなってませんか?

ここまで来るのに4-5年。
しかも、化学肥料や農薬は使用していないそうです。

地道な仕事ですね。
ちなみにこの茶葉は、日本茶にもなるし、紅茶にも加工されています。

昔、紅茶も日本茶も、もっと言うと中国茶も、加工方法が違うだけで原料の茶葉は同じと聞いてビックリしたことがあります。
海外の茶畑って、どんな風景なんだろ?

そんな疑問はさておき。

お茶が身近なものであることは、この先も変わらないと思う。
普段使うものだからこそ、こだわってみたいですよね。


はじめての(?)、家庭菜園

こんにちは。OGUROBBYです。

隣で愛猫が、おもちゃの縫ぐるみと格闘しています。
順調にすくすくと育ってくれているのですが、猫って夜行性のようで。
何気に睡眠不足かも。(苦笑)
でも可愛いから許しちゃう。

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目次
1.はじめての(?)、家庭菜園

 

1.はじめての(?)、家庭菜園

まさか今更、家庭菜園の話を書くことになろうとは。
早いもので、東京から移住して、もうじき1年。

昨年9月に移住して、最初は庭なしの「お試し住宅」。
今年5月に、今の家に引越し。

埼玉の実家では、昔から母親が庭先で家庭菜園やっていたのですが、まさか自分もやるとはね~。
引越し早々、隣のお婆ちゃんが苗をプレゼントしてくれたりでバタバタっと始まった家庭菜園なのですが、思った以上にカタチになっていたりします。

全部で6畳ほどの畑には、
キュウリ、なす、ミニトマト、トウモロコシ、オクラ、大豆、サツマイモ、里芋、南瓜。
最近、畑の外にらっきょも加わりました。これまた大量に頂いたので。

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そりゃ、「ああしたら良かった」は沢山あります。
でも去年までは、ベランダ菜園のハーブ枯らしたりしてますからね。(笑)
そこからすれば、結構満足してたりします。

5月に、頂いた苗を枯らさぬよう、急遽、頂いた牛糞すき込んで、耕運機かけて、鍬で畝立てして。
田舎あるあるなのでしょうが、移住者に対する近隣のお爺ちゃん、お婆ちゃんたちの親切が止まりません。

上の写真のネットも、ネットをかける鉄柱も、ある日家に帰ったら突然建っていました。

突然の苗のプレゼントなんかで、思いの外、超密植になってしまった畑。
でも、水やりしながら日々大きくなっていく様を見守っていくのは、良いもんです。
そしてそれを収穫、食べられる喜び。
大人の娯楽だわ~。

当事者になることで、得られる知識もあります。
トウモロコシがイネ科だとは知りませんでした。
育ててみると佇まいがコメに非常に似ている。
1本の苗が、何本かの茎に分かれます。

既に自分の身長を越えており、見るだけで、思わずニヤリとしてしまう光景。

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そんな楽しい家庭菜園なのですが、楽しいだけでもありません。
雨の後は、すぐに草が伸びてくる。
半袖半ズボンで草抜こうものなら、蚊やらブトやら、虫の餌食。
虫対策で着込めば暑い。

ただ極めつけは、害獣対策でしょう。
猪、鹿、猿、熊etc.

里山には、いろんな獣もいます。
ウチの近所は猪です。

昨日も、隣のお婆ちゃんが「猪が出た!」と教えに来てくれました。
見に行くと、田んぼの脇に植えていた黒大豆がひどいことに。
まだ実はついていなかったのですが、葉っぱという葉っぱを食べられ、針山みたいになっていました。

一部電気柵をしていない箇所があり、そこから侵入を許したのだとか。
幸い、米の方は被害が少なかったようで。

まあ、自然(獣含め)の中に人間が暮らしていますからね。
猪も出ますよ。
うちの裏山もこんなですから。

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ヤァ!ヤァ!ヤァ!我が家に猫がやってきた  ~保健所から猫をもらう~

こんにちは。OGUROBBYです。

いやー、暑いですね~。
梅雨も明け、いよいよ夏本番です。
夏の訪れと共に、我が家にもニューカマーが!
夏が暑いのは当たり前ですが、我が家のテンションも負けずにホットです。


目次
1.保健所から猫をもらう
2.ヤァ!ヤァ!ヤァ!我が家に猫がやってきた


1.保健所から猫をもらう

子猫を譲り受けました。

前回の記事で、無料掲示板を通じて猫を譲り受けることの難しさを書きました。
 

ogurobby.hatenablog.com

 
もっとも、これはあくまで僕らの例というだけです。
1度しかトライしていないので、それで全てを語るつもりは毛頭なし。

ただ僕たちは、個人情報の管理をきちんとやってくれるであろう保健所から猫をもらう作戦に切り替えることに。
お隣、山口県の保健所では、県内在住者にしかペットの譲り渡しをしません。
なので、ここは素直に島根県内の保健所で猫の飼い主募集情報を集めました。
どうでもいいですが、島根県って何故か保護猫の件数少ないんですよね。


今回、ご縁を頂いたのは、益田市の保健所。
生後2か月の子猫(メス)の情報が出ていました。

保健所によってシステムは異なるようですが、益田保健所の場合は、常日頃ホームページで大々的に応募ということはしていないようです。
ただ譲渡はやっており、「先着順」。
日頃からリクエストは受け付けているそうです。
たまたま、猫待ちの人がいなかった幸運もあり、挙手した瞬間、当確に至りました。


保健所に行くと、担当のおじさんより丁重なお礼が。
早速、子猫と面会させて頂くことに。


目の前の猫は、痩せていて、毛もボサボサ。
もともと、目ヤニがひどいこと、風邪を引いているのかクシャミが多いことは聞いていました。

確かに目ヤニはひどいのですが、左目が真っ赤。
おまけに何かの膜に覆われているようで、お岩さんみたい。
見えていなさそうです。

「ペットショップではないので、申し訳ありませんが健康状態は保証できません。恐らく、この後すぐに医者に診てもらった方がよいと思います。それでも貰っていただけますか?」

聞けば、拾い猫の場合は、1週間の公示期間が終わると、即殺処分だといいます。
(飼い主が保健所に届け出てきたケースでは、もう少し余裕がある模様)

ここで会ったのも何かの縁です。
引き受けることにしました。
まぁ、元々猫もらう気で来てますからね。


保健所を出て、すぐそばの動物病院へ。
まずは風邪薬を処方して頂きました。
眼の方は、別途レーザー手術で、多分見えるようになる、と。
これは子猫の体力が回復してからです。

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2.ヤァ!ヤァ!ヤァ!我が家に猫がやってきた

さて、我が家にやってきた猫ちゃん。
ようやく1週間というところなのですが、日に日に本領を発揮してきています。

来た初日は食も細く、出されたキャットフードも何回かに分けて食べるのがやっと。
それが今や、完食あたりまえ。
「俺の胃袋は、宇宙だ」
飼い主に似て、出された分は全て平らげます。

部屋飼いのつもりなので、運動量は不足してくるはず。
ちなみに田舎は猫でも犬でも飼い放題、ということではありません。
猫の場合、糞尿被害というのもあって、島根県では猫は基本部屋飼いとの条例が。
それと子猫の場合、都会と違って外敵も多い。
カラス、鳶、イタチetc.


基本、何をやるのも一生懸命。

玩具で遊ぶのも、
家の中を所狭しと駆け回るのも、
キャットフードを「カリカリ」と音をさせながら食べるのも。

全て生きていくことにつながっている、生きるための努力。
こういう一生懸命さは、見ていて清々しい。
思った以上に胸を打たれます。


そんなわけで、家に帰ると何もできなくなってしまう。

ネコキックも我慢。
これもきっと、脚力をつけるためのトレーニングなんだ、と勝手に想像。

自分で言うのもなんですが、親バカぶりも、なかなかです。
う~ん、かわいい。


ペット問題を考える  ~ネット無料掲示板の問題点~

こんにちは。OGUROBBYです。

先日、生まれて初めて「ナナフシ」なる昆虫を見ました。
小さい頃、図鑑で、そういう昆虫がいる事は見ていました。
そう、彼こそは擬態のプロです。

僕が育った埼玉県草加市は、東京のベッドタウン。
子供の頃はまだ、ザリガニやらカマキリやら、身の回りに自然がありました。
それを考えると、恵まれていたのかもしれませんが、図鑑の中の見た事ない生物に心ときめかせていたものです。

ナナフシ
それなりに、ときめいていた記憶があります。
エースで四番みたいな派手さはないけど、代打の切り札、的な。

出会いは本当に突然。
だって、干していた布団を夕方引き上げに行ったら、いるんだもの。


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「猿も木から落ちる」

それじゃ、擬態にならんだろうに。(笑)



目次
1.殺処分をご存知ですか
2.ペット問題を考える  ~ネット無料掲示板の問題点~



1.殺処分をご存知ですか

田舎暮らしでやりたいことの一つに、「猫を飼う」というのがあります。
ウチの嫁が、無類の猫好きでして。
そして彼女の実家にも、ご高齢の猫が一匹いて、
その独特の奔放さに僕もメロメロなわけです。

最近もヘッドハンティングを試みるも、お義母さんの猛烈な反対にあって頓挫。(笑)

で、ネットの無料掲示板で近隣の「里猫」情報をちょいちょい見てました。
「里猫」というのは、猫の里親募集の掲示板ですね。

ちょっと眺めていると、人生ならぬ「猫生いろいろ」なわけです。

「子猫が生まれた」
「(転居や高齢など、飼い主の事情で)飼えなくなった」

様々な事情があったにせよ、紹介文には、これまでの飼い主の愛情が溢れています。
「これからも大切にしてもらうんだよ」
「今までありがとう」

ただ残念なのは、そういう温かい気持ちが透けて見える事例ばかりではないことです。
保健所に収容されている猫(犬)です。

どういう経緯があるにせよ、彼(彼女)らは、人間の都合で捨てられ、人間の都合で保健所に収容され、人間の都合で殺処分されてしまうかもしれない。
(道に迷って保護されるケースもありますが…)

特に、お隣の山口県は、ペットの殺処分数が全国ワースト3に入ってしまうほどだとか。「命の期限」は自治体によって異なるようですが、山口県では収容後1週間以内に手を挙げる人がいなければ、ガス室送りになってしまいます。

母数が多いから、1週間しか待てないのだろうか。。。
もっと猶予期間を取れば、命を維持するコストがかかると言うことか。
「鶏と卵」と言うには、重すぎるか。


なので、猫を飼うときは、そういう命を1つでも救いたいなぁ…と、以前から考えていました。


ちなみに、島根県はなぜか殺処分数は少ないようで。
平成27年度の統計で都道府県別で43位。

そう言えば、野良猫を見掛けない。
たまに道路で轢かれているのも、猫と言うより狸。
犬猫の前に、人も少ないのかな。

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2.ペット問題を考える  ~ネット無料掲示板の問題点~

最近になってから、そういった里親募集のサイトでちょくちょく質問したりしていました。

僕らが今回利用したのは「ジモティー」というサイト。
山口県内のある保健所に収容されていたのを、ボランティアの方が引き取った猫ちゃんについて話を進めていました。

ボランティアの方が間に入ってくれることには、今回とても意義を感じました。
まず収容されたペットの命の期限が延びる。
そして、ボランティアの方が間に入ることで、時間の融通が利く。
具体的には、平日以外でも引き取れる可能性が出てくる。

事実、今回ジモティーのサイト上で仲介頂いたボランティアの方からは、非常な熱意を感じました。


でもね。
このサイトがたまたまなのか、個人情報の取扱いはもう少し考えてほしい。

「LineのID教えて」
「写真付き身分証明書の写真を、Lineで送って」

そんなことを言われましても、ボランティアとは言え、見ず知らずの他人に送るのは、警戒心しか湧かない。
先日、LineのID乗っ取られた知人から、「ビットコイン買ってきて」と訳の分からないメッセージ貰った身としては。

おまけに、先方の質問に対しweb上で回答しようとすると、システムに身分照会を済ませないと返信もできない。

勿論、猫ちゃんにも罪はないし、ボランティアの方の善意を疑うのも、とても失礼な話。

ネットで調べてみると、先方がこちらの身分確認を行いたい理屈も解りました。
なんでも、里親応募詐欺なるものも世の中にはあるそうです。
譲り受けたペットを転売したり、動物実験に使ったり、三味線の材料にしちゃったり。

そういった行為抑止のため、というのは充分に理解できる。
でも自己責任でセキュリティ考えた時に、どうしても前に進めることが出来ませんでした。

悪用されないという保証もないから。

しかも、今回の猫ちゃんは怪我を負っていることが明記されていた。
「譲り受けた後で、医者に連れて行って下さい」と書いてあったけど、聞けば既に治療中と言う。

ペットのやり取りについて、原則お金のやり取り禁止とはなっているけど、トラブル事例を検索すると、やっぱり出てくる。お金のトラブルが。
治療費詐欺?なんて疑いだしたらキリがない。

せめて、もう少し自由にシステム上でやり取りさせて貰えれば、と思うのですが。

本来は善意と善意の橋渡しを行うのが目的であろうサイト。
でも、サイトの運営コストをどこから賄っているのか、システム改善の予算規模も大してないのかもしれないけど、悪事の温床になってしまうのも勿体ない。

「命を救う」ということ自体は、尊い目的だと思うので。

ボランティアさんが保護しているのであれば、「命の期限」は喫緊ではないだろう。
ということで、直接保健所にコンタクトを取る作戦に切り替える。

ただ、山口県動物愛護センターのホームページを確認したところ、県内保健所からペットを譲り受けることができるのは、県内在住者のみ。

「なんでそこで縦割り???」

そこでも人間の都合か。
そりゃ、ボランティア必要だわ。
恐らく、前述の詐欺防止って狙いもあるんだろうけれど、もっとやり方あるんじゃないかな。

このミスマッチ、問題あると思いません???

【キュウリ】ダイエットを嗜む

こんにちは。OGUROBBYです。

本日、九州南部で梅雨が明けたそうです。
ここ島根県吉賀町も、本日は久々にスッキリとした晴天。

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あの山にかかる雲、確実に夏の雲だろ!?
連日の30℃超え。もう7月も半ばだもんなぁ…。



目次
1.【キュウリ】ダイエットを嗜む

1.【キュウリ】 ダイエットを嗜む

初めに断っておきます。
このブログは、ダイエットとか、美容をテーマにしたブログではございません。
見た目の美しさを追求してこのページにたどり着いた貴方、申し訳ありません。

今すぐ検索からやり直すことをお奨めします。
その方が有意義な時間を過ごせること、請け合いです。(笑)

そう、改めてこのブログのテーマは、ダウンシフトの奮闘記なのです。
ダウンシフトとは、お金や消費に依存しすぎず、暮らしの中の手作りを大切にしていく生き方、暮らし方。

 

ogurobby.hatenablog.com

 そして僕は、現在農家見習いとして修業中の身なのです。
島根県の産業体験の制度を利用して。


体験の中に、野菜の袋詰め(「調製」と言います)があります。
今の季節だと、キュウリが日課。
収穫されたキュウリを、金の延べ棒よろしく布で拭いて、秤で計量。
一定の重量を切らないように袋詰めします。

よくスーパーとかで、野菜を両手に取って、「どれが重いか(大きいか)」と真剣に悩んでいる方を見掛けますが、恐らく一定量は担保されているので大丈夫です。
(一定量以上でのバラツキはあります)

ただ、例えば300グラムのセットを作るにしても、
100グラム級のキュウリ3本入っている場合と、
150グラム級のキュウリ2本入っている場合がある。

感応的には、3本の方がお得感があるんですかね???


師匠に言わせると、キュウリは成長がものすごく早く、朝夕と1日に2回畑を見廻らなくてはいけないのだとか。
収穫の適期を逃すと、1日で特大キュウリになってしまうことも。

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(写真のサイズで400グラム級)

そんな特大キュウリや、セットを組めなかった余りのキュウリ等々の野菜は、有難いことに、我が家の夕飯に有効活用されています。
ここ2週間くらいは、毎夕キュウリを頂いています。


スーパーやお店には季節問わず色んな野菜が並んでいます。
田舎と都会の違い。
田舎は、「〇〇ばっかり」という状況になりがちです。

でも、旬の野菜が一番美味しいのも事実。
この2週間、キュウリと人生で最も濃密な付き合いをしていると、食べ方も段々洗練されてくるもの。

基本浅漬けなのですが、味付けが変わります。

今日は塩だけ。
今日は塩昆布。
今日はキムチ。
今日は梅干しも一緒に漬け込む。

等々。

さらに、包丁で切るよりも、擦りこぎ棒で叩いた方が味が染みて美味しい、とか。
そういった気付きも、毎日食べるからこそ、ですかね。


我が家の庭にもキュウリの苗植えたのですが、完全にゴーヤに制空権を奪われ、なかなか育ちません。。。
既に美味しいキュウリにありつけているので、失望感はあまりないのですが…。(苦笑)

さて、肝心のダイエット効果なのですが、よく解りません。
興味のある方は、検索してみて下さい。


最後に。
今日のひとこと。


頑張って咲いた花はどれも きれいだから仕方ないね

 引用元: SMAP 「世界に一つだけの花

 

 

 

ムカデ狂想曲

こんにちは。OGUROBBYです。

先日、このブログで「雨が降らない」と嘆いたら、今度は一転、雨続き。
雨と言えば、かつてウチにあった大量のコンビニ傘。
一体どこへ消えたのだろう。

都市で暮らしていた頃、突発的な雨にあうと、何も考えずにコンビニ、もしくはドラッグストア等でビニル傘を買ってました。
モノによっては1本500円を切る…という時代。
捨てることが出来なかったものだから、ウチにどんどん溜まっていく一方でした。

「もう傘買わないでね」
何度、そんなやり取りがあったことでしょう。

何が言いたいかって???
ようやく梅雨っぽくなってきたってことですよ。(笑)

目次
1.ムカデ狂想曲

1.ムカデ狂想曲

ある朝4時の事。
嫁の「イタッ!刺された!」という声で目が覚めました。
外では強めの雨音、空気もなんとなくじめーっと嫌な感じ。
空気そのままに嫌な予感を抱きつつ、電気をつけて犯人捜し。
そしたらいました。部屋の片隅に、体長20cm以上はあろうかというムカデが!

「ぎえーーーーーッ!!!」

と心の声を押し殺しつつも、身体が勝手に動く。
まあ、ムカデ自体はそれほど珍しいものではなくなっているので、現時点で機能している勝利の方程式を早速実践。

凍殺スプレー 
(こいつで凍らせて足を止める。意外と足が速いし、この程度では死なない)
 ↓
長いトングで掴む
 ↓
外に出て長靴の踵で踏んでトドメを刺す

今年で既に7匹目。
大きさはこれまでで最大でした。
相変わらず姿恰好は、可愛らしさの欠片もなく、見た目含めておどろおどろしい。

侵入経路は不明なのですが、ムカデが家の中で現れるのは、大抵雨の日なのです。

家の中に戻ると、嫁が「ムカデに噛まれたときの対処法」を一生懸命調べていたので、僕も一緒に対策をネットで調べる。

すぐにお湯で流す、というのが一応正解のようです。なんでもムカデの毒はタンパク質なので、熱で解毒させるのだとか。
今回は、「43℃以上のお湯で5分間」という情報を信じることに。

それでも「とにかく冷やす」という情報があったり、「冷やすのは禁物」というのがあったり。同じく「病院に行け」というものがあったり、「とりあえず様子を見ろ」というものがあったり。
カオス。まさに情報の濁流です。

「おいおい、洗い流した後は、一体どうしたらええねん!」
ネイティブでもなんでもない関西弁で、独り心の中で突っ込んでみる。
嫁に余裕がないから仕方ない。


とりあえず、迷惑と思いつつ最寄りの病院に電話して指示を仰ぐことにしました。

「当直起こすので、すぐ来て下さい!」

こんな早朝から対応してくれる病院には、ただただ感謝。

でも後で思ったのは、「今すぐ来て!」と判断したのは先生ではなくて、守衛さん。
ムカデに噛まれた時の知見があるかも不明だし、責任取れないから、取り敢えずそう言うしかないのかも。
なんだか、有難いと言うか、申し訳ないと言うか。。。

日本全国、田舎ではこういうケース、多々あるだろうなぁ。
恐らく、移住者あるあるだろうなぁ。


病院では飲み薬を1日分処方して頂きました。
塗り薬は効かないのだとか。
ネットでは、「場合によってはアナフィラキシーショック」なんて情報もあったので、医者にかかれて一安心。
医療機関の有難みを感じました。


折しも、この日は夜から物凄い大雨だった模様。
病院から戻ってホッとしてTVをつけると、NHKニュースの全国版で島根の大雨が報じられていたほど。

ある友人から、「大丈夫?こんな感じ?」とメッセージ頂きました。
そこに貼ってあったのが、この画像。

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彼のこういうセンスには、昔から脱帽なんだけど、
心情的には降って来たのは雨の滴じゃなくて、ムカデでした。
たかだか1匹だけど、雨の印象を吹き飛ばす位、ムカデのインパクトが。

噛まれたの、僕じゃないんですけど。(笑)


早朝から一波乱あったのですが、嫁はいつも通り出勤していきました。
ムカデの毒はやっぱり強かったみたいで、腕(肘より先の部分)を早朝噛まれて、昼過ぎには肩から先がとても重かったそう。
(翌日には大分復活してましたので、ご安心を)

これも、自然の中で暮らすということかもしれません。

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後日、ムカデ話をあちこちでしてみたところ、80過ぎのおばあちゃんで、「一度も噛まれたことが無い」という方もいらっしゃいました。
それと、「傷口に、出がらしのお茶っ葉を当てておくと効く」という情報も。

都会で暮らしている方からすれば、ムカデなんて「ムカデ競争」位しか縁がないと思います。ただそんな田舎でも、人は暮らしているわけで。
予防処置も、対処療法も両方知っておくとよいんでしょうね。


踏み殺されたムカデの死骸は、蟻が餌として巣に持ち帰り、数日後には跡形もなくなっていました。
まさに自然の食物連鎖の中で、僕たちは暮らしているということか。