「荷担しない」ということ <後編>
こんにちは。OGUROBBYです。
今回は、<前編>に引続き、<後編>をお送りします。
目次
<前編>
1.「荷担しない」ということ
2.原発問題を考える
<後編>
3.外部被曝と内部被曝
4.行き場のない「使用済み核燃料」
5.僕たちにできること
いや~、こんなに長編になってしまうとは。。。
3.外部被曝(ひばく)と内部被曝
「内部被曝」。
僕がこの言葉を覚えたのも、この1年でした。
前回に引き続き、菊地洋一さんの『原発を作った私が、原発に反対する理由』から引用します。
内 部被曝とは、放射線を出す放射性物質が体内に入ることによって起きる被曝です。例えば、大気中に飛んできたホコリ状の放射性物質を口や鼻から吸い込むこ と、また放射性物質が付着した野菜などから入ることもあります。飲料水に放射性物質が混ざっていた場合も同様。さらに汚染された海水を飲んだ魚などを食べ ることによって人間が内部被曝することもあります。
東日本大震災の後、野菜を西日本から取り寄せたりする方がいましたよね。
なぜそういった行動を取るのか。
「内部被曝」を避けるため、です。
ぼんやりと状況は認識していましたが、言葉にすると、やっぱり違います。
何となく頭に放り込んであったものが、頭の中で整理され、格納されるような。
では、「内部被曝」がなぜ危険なのか。
それは、体内の至近距離から、局所的に強い放射線を継続的に浴び続けるからです。
低線量でも、繰り返し放射線を受け続けた臓器に、癌が発生しやすいとされています。
(福 島原発の事故後、)政府は低線量被曝の人体に与える影響について、政府はその危険性を「未知」のものとして、一切伝えていないのです。しかし、その危険性 は実際のところは政府も「知って」いる。だからこそ「ただちに人体には影響がない」としながら、野菜、魚介類などについて「念のため出荷停止」だのといっ た処置を行い、「安全ならなぜ規制するのか」とさらなる不信を招いています。
引用元:『原発を作った私が、原発に反対する理由』
もし、福島をはじめとする原発が放射性物質を垂れ流し続けているとすると、僕たちは何らかの形で内部被曝を受け続けている可能性が高いです。
原発を維持していくということは、こういった危険と隣合わせということ。
エネルギーを何で手に入れるのか。
僕たちにとって、超重要問題なのです。
4.行き場のない「使用済み核燃料」
もう一つ、原発には避けて通れない大問題があります。
それは、「使用済み核燃料」。
運転中の原子炉では、日々、ウラン燃料が核分裂を続けながら、プルトニウム、ストロンチウム、ヨウ素、クリプトン、セシウムなどの放射性物質を生み出しています。
国の見解は、「地中深く(300メートル以下)に埋める」です。
高レベル放射性廃棄物は液体なので、これをガラスで固め、ステンレス容器に入れる。これを鉄の容器に入れて粘土で固め、あとは岩盤に埋める方法です。
アメリカ政府の見解では、「100万年の監視が必要」、だそうです。
ただ、日本にはこれを埋めて最終処分する場所がありません。
現状、青森県六ケ所村の再処理工場に、日本全国からの使用済み核燃料を貯蔵しています。この再処理工場も、試験運転中ですが、再処理がうまくいかず、専ら貯蔵のみ。
既にキャパもいっぱいという情報もあります。
子供の頃、原子力発電はクリーンエネルギーだと習いましたが、とんでもない。
8/26(金)にNHKの番組でも、この当りの話は放送されました。
「どこに向かう日本の原子力政策」
参院選も終わり、伊方原発の再稼働、上関原発の埋立て許可等、原発政策を進める動きがありました。
そういう中で、原発推進に一石を投じる、とても良い討論会でした。
ネットで視聴することも出来ると思います。
願わくば、参院選の前に放送してほしかった!!
5.僕たちにできること
こんなに長く書くつもりなかったのですが、読んで頂いてありがとうございます。
原子力の話も、僕自身まだ勉強中で、どこまで伝えられているのか。
ただ、まずは「知ってもらいたい」。
マスコミにはスポンサーがついています。
だから、スポンサーに不利な情報は流さない。
スポンサーとは、この場合は電力会社です。
今回書いたようなこと、僕も1年前はあまり知りませんでした。興味もなかった。
目の前の仕事を一生懸命こなし、お給料を貰い、何の疑問も感じずにただ色んなもの、サービス、娯楽を消費していた。
だけど、人と同じような行動を取ることで、無意識に何かに荷担する事もある。
それを学びました。
僕の場合は、無駄な電気は使わなくなった。
使っていない電気、電化製品のスイッチは切る。
まずは、そこからです。
最近は、地方で電気も自給している人がいる事を知りました。
「ソーラーパネルを自分で買ってきて取付できる」という方もいらっしゃるし、そちらも勉強していきたい。
いきなり、そこに行くのではなく、身の回りで出来る事を1個ずつ増やしていきたい。
ちょっと前に読んだ本ですが、こちらもお勧めです。
確か、自作の水力発電をやっていたかな。
こちらの本にも、原発の恐ろしさは書いてあったような。。。