軽自動車セルフ車検に行く (前編)
こんにちは。OGUROBBYです。
先日、久々に小説を読みました。
世の中には大きく分けて二種類の酒飲みがいる。ひとつは自分に何かをつけ加えるために酒をのまなくてはならない人々であり、もうひとつは自分から何かを取り去るために酒を飲まなくてはならない人々だ。
引用元: 村上春樹 『女のいない男たち』
村上春樹。
高校生のときに、『ノルウェイの森』読んでからの付合い。
大抵意味は分かんなかったですね。
深く読めている自信は、まったくない。
時々、森の奥深くに迷い込んでしまったような感覚になったりする。
(挙句の果てに、寝落ちしたりもする…)
「何となく雰囲気が好き」という声はよく聞きますが、僕もその一人です。
村上さんの文章。
特に、食べ物に関する表現(と言うか妙に具体的なワード?)が好きです。
"新鮮なレタスとハムのサンドウィッチ” 、みたいな。
出典元が僕の頭の中なので、正確性は今一つですが。
僕の本棚には、未読の村上さんの本が何冊かたまってきました。
『女のいない男たち』も、そのうちの一冊。
最近も新刊出たようです。
元々文庫派なので、今すぐ買うことはないのですが、こちらに来てからはそういう意識すら希薄になりました。
読みたいときに図書館で借りればいいや。
田舎は、図書館の本の廻りも早いのです。
人が少ないから。(笑)
目次
1.今度こそ、セルフ車検
2.まさかの…
3.正規ディーラー整備員による、有難~いアドバイス
1.今度こそ、セルフ車検
セルフ車検というのは、自ら公的な施設に車両を持ち込んで、車検を受けること。
一般的には、ディーラーや近所のクルマ屋さんで車検を代行してもらう方が多いかもしれません。
でも、それはあくまで代行。彼ら業者も軽自動車検査協会や、陸運支局に対象のクルマを持ち込んで検査を受けます。車検証を発行できるのは、そういった公的なお役所だけですから。
当然、セルフ車検のメリットは料金の安さ。そして、明朗会計。
逆に、デメリットは最低限の検査で終わってしまうこと。
限られたテスト設備、時間ではクルマのちょっとした異常には気付けません。
プロの付加価値は、細やかな整備・点検と、代行してもらうことによる時間節約でしょう。
セルフ車検のメリットについつい目が行きがちですが、デメリットもきちんと認識しておくことが大事だと思います。
さて、僕の話に戻ります。
本当はもっと早いタイミングでやりたかったんですよ、セルフ車検。
まずは軽トラを譲り受けた。
松江で名義変更した翌日に、ついでに車検も受けてきたかった。。。
税金が旧オーナーにかからないよう、年度内に軽トラの名義変更には行ってきた。
それが、3/31(金)。
でも、翌4/1は土曜日だったんです。
つまり、お役所である軽自動車検査協会は定休日。
仕方なく、出直しです。
ただし、名義変更と違って、車検は全国どこの協会事務所に持ち込んでもOKです。
なので、今度は最寄りの山口県山口市の軽自動車検査協会事務所に持ち込むことにしました。その距離65km!
セルフ車検の詳しいやり方は、以下、協会のホームページを参照下さい。
軽自動車の車検
普段使いしている軽自動車の場合は、「継続検査」に該当します。
注意が必要なのは、予約が必要なこと。
予約も軽自動車検査協会のホームページから取ることが可能です。
1日を4ラウンドに分けてあるので、空きのあるラウンドを予約します。
検査時間でいくと、下記の通り。
1ラウンド 9:00-10:15
2ラウンド 10:30-12:00
3ラウンド 13:00-14:15
4ラウンド 14:30-16:00
兎に角、午前中の検査予約を取ることをお奨めします。
万が一、車検に合格できなかった時、当日に限ってあと2回、敗者復活戦に臨むことができるからです。
車検場は、あくまで検査をするだけの場所。
何らかの不調で不合格だった場合、自分で(もしくはどこかに持ち込んで)クルマを修理しなくてはなりません。
検査法定手数料として1,400円を支払いますが、2回分の追加検査の費用も含んでいるのです。(当日に限る)
※費用については、後で別途まとめます。
もし仮に、4ラウンドで申し込んで不合格になったら、その場で出直し決定。
改めて手数料も払い直すことになりますからね。
「早起きだな~」と思いつつ、1ラウンドを予約したのはよいですが、これが思わぬ ‟落とし穴” にハマることになるとは…。
この時は気付くわけもないのでした。
2.まさかの…
というわけで、行ってまいりました。
軽自動車検査協会山口事務所。
言うまでもないですが、車検切れのクルマを自ら運転して検査場に行ったりしないでください。当たり前ですね。
こちらの事務所のトイレの壁にも、警告が貼ってありました。
「見つけた場合は、警察に通報します」、と。
過去にそういう事例があり、警察に検挙されたことがあるとか。
気を付けて下さい。
到着後、まずは受付を行います。
窓口に申し出ると、書類を3枚くれます。
書類提出と同時に、各窓口に以下の料金を支払います。
①検査法定手数料 ¥1,400
②自動車重量税印紙代 ¥8,200
③自動車損害賠償責任保険保険料 ¥25,070
合計 ¥34,670
つまり、セルフ車検のミニマムコストは、34,670円ということです。
③の自賠責保険料を別で支払っているのであれば、なんと1万円でお釣りが来るということになります。ひえ~!!
受付を済ませた後は、いよいよ検査。
ですが、協会はその前にテストコースの見学を推奨しています。
初めてならやっておいた方が良いです。
実際の検査は、検査ラインで行われます。
自動車工場を見学したことがある人は、イメージがつきやすいかも。
自動車工場では、コンベアやハンガーに吊り下げられた車体が、各工程を順番に回ります。各工程の作業員は、基本、持ち場を離れず、送られてきた車体なりエンジンに、決められた仕事(作業)を行います。
今回の検査場のラインには、コンベアがないので、運転手自ら車を自走させることになります。
各検査工程で、電光掲示板だったり、係員の指示に従うのですが、どういう操作が必要なのか理解しておけば、慌てないですみます。
実際、ネットを見ると操作ミスによる不合格というケースもあるようなので、見学しておくのがよいでしょう。
ラインの横に通路があり、各工程の検査内容等が看板で表示されています。
運転席から見える電光掲示板も、この通路から見えるので、僕も何度かイメージトレーニングさせてもらいました。
見学で心の準備を整えたら、車を運転して列の最後尾に並びます。
最初の検査は外観、内観チェック。
車体番号、原動機の型式等が車検証通りかどうかの確認もしているようです。
初めてで不慣れな人は、ここで「初めてです」と言って下さい。
次が、排ガス検査。
ここはエンジンを付けた状態で、先端にセンサのついた棒を自分で排気口に突っ込みます。
CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)が基準値を上回っていないかのチェックです。
係員が、不正がないか脇で見ています。
脇にある電光掲示板に、結果が〇×で表示されます。
「落ちるワケがない」と思っていたのですが…
ところが、これがまさかの「×」!
「エンジン空ぶかしして、もう一回やってみて!」
結果はやはり「×」!!
健康診断時のカルテみたいなものに、早々と「再検査」のスタンプが押されてしまいました。
排ガス検査については、列での待機時間中も、アイドリング状態にしておくと、気持ち、改善するのだそうです。エンジンが動いていれば、排ガスもきちんと排出されていきますが、停止するとガスがエンジン内に滞留してしまう。だから、空ぶかしする際も、極力高回転でエンジンを回す必要があるのだとか。
まあ、僕の場合は、いかなる小技を駆使しても、不合格だったと思いますが。
センサの棒を突っ込む際も、他人がどこまで深く突っ込むか等も、事前の見学コースでみておくとよいでしょう。
さて、いきなり排ガスで不合格となりましたが、検査はそのまま続きます。
何しろ検査ラインなので、途中で抜けられません。
次はスピードメーターと、各種ライト、ブレーキ検査。
ローラーの上で、時速40キロまでスピードを出します。
40キロになった瞬間、ヘッドライトをパッシングして、スピードメーターの誤差を測定。僕は2速で40キロまで上げました。
また、センサに向かってヘッドライトを照射。
光量、光軸がずれていないか等も検査します。
この検査時の操作、および結果は、目の前の電光掲示板に表示されます。
操作指示が意外と早いので、見学時に流れを把握しておくとよいと思います。
落ちる人はそれなりにいるようで、当日も見学時に1人いました。
(僕は4人分見学して、1人落ちてました。)
僕は、ここは合格。
もっとも、先程の排ガス後遺症で、心は鉛色でしたが。(泣)
最後は、足回りの検査。
リフトで運転手ごと持ち上げ、下に検査官が入ります。
「ハンドル右に切って~!」
「ハンドル小刻みに振って~!」 etc.
係員の指示に従って下さい。
ここも合格。
全体通して合格であれば、協会事務所に診断書を持っていけば、晴れて新しい車検証とフロントガラスに貼るシールが支給されます。
僕は、トータルでは不合格だったので、排ガスを何とかしなくてはならない。
「今日中なら、あと2回チャンスがある」とは理解しつつも、排ガスでアウトになる状況は想像していなかった。ライトの検査で落ちるケースは、ネット上にも出ていたので想定していたのですが…。
一体どんな対応方法があるのか。
う~ん、困ったぞ、と。
一旦協会の敷地を出て、取り敢えずネットで対処法について検索。
なになに…
「車検場付近の整備工場に持ち込む」
「インジェクタを一本抜いてもらって、とりあえずその場を切り抜ける」
二番目のやつ、不正だろ!と思いつつ、近くの整備場へ。
結論から言うと、正規ディーラーへの持ち込みを強く薦められました。
先程、僕がダメだと思ったインジェクターを抜く方法。そういう裏技も、近頃では検査員がエンジンの音で気付くそうです。
正規ディーラーが、当日で対応してくれるかなぁ???
そんな不安を抱きつつ、ディーラーへ。
さて、どうなることやら。
<後編へ続く>