田んぼのはなし
こんにちは。OGUROBBYです。
まずは、とても私的な話を1つ。
先日、ジーパンのボタンを外さずに脱ぐことに成功しました。
別にこれまでもチャレンジを継続してきたわけではありませんが、「ある日突然」という類のやつです。
脱皮。取りあえず、そう呼ぶことにしましょう。
毎日の筋肉痛は、無駄ではないようです。
これからも繰り返す(?)であろう脱皮の末に、僕はどこに向かうのか。(笑)
目次
1.田植えの季節
2.水管理こそが肝だった
1.田植えの季節
今年も、5月が「あっ」と言う間に過ぎようとしています。
書きたいことは沢山あるのですが、なかなか追いつきません。(泣)
昨年までも、「あっ」と言う間に時が経つのは同じなのですが、、、
大きな仕事の締め日前は、プレッシャーからか、特に時間が経つのが早かったですね。
「ああ、あと〇日しかない!」みたいな思いは、しょっちゅう。
同じ「あっ」と言うまでも、今年はかなり色合いが違う。
先々週なんて、なかなかに特徴的な日々。
5/20(土) 田植え
5/21(日) 田植え
5/22(月) 田植え
5/23(火) 田植え
なんと4日連続の田植え。
まさに田植えの季節、ここに極まれり。
バリエーションも、様々です。
田植えを手伝って頂いたので、お返しで手伝いに行ったもの。
産業体験で、体験させて頂いたもの。
家の近所で、「やってみない?」と急遽始めたもの!
そう、新たに始めたのです。
広さにして4a。
戦線拡大が危ぶまれる中、始めてしまいました。
プロの方からすると、「どーん」という広さでもないのですが、僕にとっては「どーん!」です。
どーん!!
田植え機まで乗らせて頂いて。
段取りも合わせて、2時間ちょいで終了。
機械は早い!
(言うまでもなく、プロの農家さんからすると全然遅いです。)
そして。曲がりなりにも苗を植えた田んぼ。
これが、可愛いんだ。不細工なのがまた良い。
何というか、1時間でも見てられます。多分。
ボーっと見ていると、虫に刺される季節にもなってきたのですが。(笑)
2.水管理こそが肝だった
というわけで、今年は2枚の田んぼに関われることになりました。
1枚は、移住者5世帯で管理させて頂いている田んぼ。
14a。品種はコシヒカリ。
もう1枚は、先に書いた近所の4aの田んぼ。
こちらは品種はミルキークイーンです。
きっと、色んな経験、学びをもたらしてくれることでしょう。
さてさて、田植えを終えてホッと一息つく前に学んだこと。
それは、「米作りの肝は、水管理である」ということ。
これ、色んな人から聞きました。
要は、こういうことのようです。
①雑草を抑えるためには、田んぼを干上がらせない。
②苗の成長を促すために、水温は極力上げる。
「田んぼを干上がらせない」なんて当たり前だ。
そう思うでしょ?
それが簡単じゃないんですよ。
上の写真の真ん中右寄り辺りに、島みたいに水上に出ている部分がありますよね。
わかります?
水面に映る、山と空の境界線のところ。
そこ、既に干上がってます。
発芽の三条件。小学校の時に理科で習いましたよね。
水、温度、空気。
つまり、水を被っていない所は、空気がふんだんにあるので、雑草のタネが発芽してしまうのです。
除草剤を使わないのであれば、草は何らかの方法で自力で取るしかない。
とは言え、無駄な闘いはしたくない。
干上がる部分を極力少なくすることが、重要なのです。
なぜ「干上がる」なんて事が起きるのか。
僕も、今年田んぼをやって初めて気づいたのですが、田んぼって平ら(水平)じゃないんです。
山谷がある。山の部分は、水面から出てしまうのです。
まっ平らに整地する。これって凄い技術なんですね~。
じゃあ、水をジャブジャブ入れればいいじゃないか!
その通りなんです。
でも、ただ水さえ入れていれば良いわけでもない。
稲はもともと熱帯、亜熱帯の植物ですからね。
温かいほうが、生育が良いのです。
温かいほうが、根も苗も成長する。
根が強くなれば、病気にも強くなる。
そして、温かいほうが稲の分げつも進み、収量が増えます。
分げつ、というのは稲の株分かれ。
乱暴な言い方をすると、稲穂が増えれば、取れるコメの量が変わりますよね。
だから、セオリーは「夜水を入れて、朝水を止める」。
太陽エネルギーをフル活用するわけです。
昼間、田んぼの水に指を突っ込んでみると、結構いい湯だったりします。(笑)
この温かさを、稲の生育に活用していきます。
ただ、温かければ水は蒸発する。(減少する)
蒸発だけでなく、稲の蒸散作用で減る分もある。
水は空気中に逃げるだけでなく、水漏れで流れてしまう分もある。
冗談抜きにモグラが掘った穴などから、水が漏れてしまうことはよくあるのです。
セオリーはわかった。
蒸発も、蒸散も、水漏れも、全て見越して夜中に水を入れればいいじゃん!
そう思うでしょう。
でも、水管理は難しいんです。
「我田引水」という言葉が、古くからあるじゃないですか。
自分の田んぼの取水口を全開にしていても、上流でたくさん水を使っていれば、当然回って来る量が減ります。
また、上流で草刈りをやっていたりすると、田んぼの取水口に草が詰まっていて、全然水が溜まっていなかったり…ということもザラです。
逆に、上流の田んぼで水を全く取り込まない時に、田んぼの取水口を全開にしておくと、物凄い水量が押し寄せてきて、大変な事になります。
最悪、稲が流れちゃったり。
用水路の水量が一定なら、もっと簡単なんだろうけど。
そこは変数だらけ。
用水路は川から水引いているのですが、川の水量自体が天気にも左右されますし。
セオリーは、至ってシンプル。
だけど結果的に、セオリーとは真逆の事をやっていたりする。(笑)
昼水を入れて、夜止める、みたいな。
水管理が肝、というのも分かる気がします。
まあこれも、「家に帰るまでが遠足です」方式、ですかね。
収穫して、胃袋に入れるまで、安心はできないのかも。(笑)
色んなことを試行錯誤しながらやるのは、何とも言えない楽しさもあるんですけどね!