ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

農家見習い 卒業!

こんにちは。OGUROBBYです。

少し前に、ブックオフに本を売りに行った時のこと。
本の査定が終わったときに、連絡先を記入するじゃないですか。
そこに職業欄がありまして。。。
記入しようとして、ドキッとしたわけです。

「あれ!?ひょっとして今、無職なのか???」

産業体験という制度を利用して、農業の研修中だったわけですが、会社員ではないわけです。自分の職業を人に説明する機会もあまりなく、自分の職業がなんなのか、向き合えていなかったようです。

でも、よく考えると個人事業主なわけですね。。。

無職でないということを思い出して、ホッとしてしまいました。
そして、それにホッとしてしまう自分に気付いて、思わず苦笑い。
日本人っていうのは、なかなか働き者の民族ですなぁ。




目次
1.農家見習い 卒業!


1.農家見習い 卒業!

僕はこの4月までの1年間、島根県の「産業体験制度」を利用して、町内の有機農家さんの所に研修に行かせてもらっていました。

 

ogurobby.hatenablog.com

 昨年5月に始めて、先月4月30日まで。
1年間、あっという間でした。

研修始める前は、トラクター乗ったりするのかなぁ…壊しちゃったらどうしよう…なんてドキドキしたりもしていましたが、トラクター運転する機会など全くなく。
1年振り返ると、野菜の袋詰め作業(調製と言います)と、草刈り、草むしりの記憶がたくさん。

それでも、そういう作業の合間合間に師匠とさせて頂く雑談が、とても勉強になりました。「農業で食べていく」ということの心構えのようなもの。マインドの部分は、これから独立してやっていく上で、一番の財産だと思っています。

トラクターの乗り方なんてのは、自転車と同じで、習うより慣れるものでしょう!(多分)


いずれにせよ、研修期間は終了したので、立場的には「独立」なわけです。
ところてんのように押し出されただけ、という噂もありますが。(苦笑)


独立初日。
僕がやったことと言えば、相も変わらず石拾いです。

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丁度、上の写真でいくと畑の真ん中あたりに縦に線が入っているのが見えますか?
線の左側までの石を拾いました。


最初は、地表に落ちている石だけを拾っていたのですが、そもそも何故これをやっているのか考え、土を少々掘り返しながら進んでいます。
石が多すぎて、機械が壊れてしまってはいけませんから。

石拾いで使う道具も、人類が歩んできた歴史をなぞるように。
最初は石器でした。
細長い石を見つけては、そいつを地表に突き刺して、手前に引く。
すると、石ころに当たって止まるので、その石を地中から取り出す。
お気に入り(=使いやすい)石は、ポケットに入れて持ち歩いてました。
打製石器以前の話ですかね?(笑)

でも、これは疲れる割に、効率が悪い。

そこで、鍬の登場です。(鉄器?)
もっと早く気づけよという話ですが。(苦笑)

鍬に代えたら、まぁ早い早い。
これまでより格段に深く地中に入るし、土を起こせるので、大分作業が楽になりました。

それにしても、鍬を入れた瞬間、大抵は石に当たって「ガチッ!」と音がするもんなぁ。
先は長いんです。
あまり悠長に構えるわけにもいかないので、困ったもんだ。


ただ、その「独立」を前にしたある週末のこと。
夫婦共通の知人が遊びに来てくれました。

夕方には、石拾いを再開させるつもりで、畑に一輪車と鍬を置いておいたんです。
ところが、会話がはずみ、あっという間に辺りは薄暗く。
道具のことは一瞬頭を過ぎりましたが、今席を立つと余計な気を遣わせてしまうな…と結局片付けができませんでした。

後で、ハッと気付きました。
僕は畑で石を拾っているべきじゃなかったのか、と。

この時期、晴れているときは、貴重な労働時間です。
仕事が遅れて、適期に種をまけなかったら、全て自分に跳ね返ってくるのが農業。
それに、畑に放置された道具を見て、近所の方々はどう思うだろう。
今後、田畑を貸してくれないかもしれない。

そう考えると、完全に僕の判断ミスです。

長らく、「土日=休み」という概念が僕の中にあったのですが、それをリセットしなくては。朝から降りしきる雨の中、そんなことを思うのでした。