ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

自虐の県民性

こんにちは。OGUROBBYです。

先日、とある本を読みまして。

島根自虐伝


とても軽いタッチで描かれた本なんですよ。
感覚的には、1ページ10文字位。(笑)
本屋さんで15分も立読みしたら全部読めちゃう内容。

でも、読んでいるうちに、自分の中で普段眠っている自虐モードが全開に。
振り返ってみると、これまで自虐的な県民性とは長い事付き合ってきたなぁ…と。
ちょっと噛みしめてしまったわけです。
不思議と、そういう県とご縁があった。
自虐が自虐を呼ぶのか、はたまた自虐に染まったのか。

このブログのテーマは「ダウンシフト」なんですが、今回はちょっとお休み。
言わば、自己紹介の番外編みたいなものになるんですかね。
僕の自虐のルーツ、と言うか。


目次
1.自虐の県民性<埼玉編>
2.自虐の県民性<愛知編>
3.自虐の県民性<島根編>




1.自虐の県民性<埼玉編>

埼玉県と言うのは、僕が生まれ育った場所です。
厳密には、埼玉県草加市
一言で言ってしまえば、東京のベッドタウンです。
「ダサいたま」なんて揶揄されることも、子供の頃から普通に受け入れてきました。

中学生時代、千葉県柏市出身の友人とは、よく「どちらが都会か」を競ってました。
「柏には『そごう』がある!」
草加には『丸井』がある!」

実は、丸井が草加にできて2年目位だったので、ハッタリも良いとこだったのですけど。(就職して帰省したら、開店して10年も経ってないのに、100円ショップがテナントに入っていて唖然としました。)

ここ20年近く、いつ撤退されてもおかしくないと思っているのですが、最新情報ではまだご健在のようです。


就職活動中には、『るるぶ』で有名な、某旅行会社の出版部を受験しました。
バックパッカー的な学生時代を過ごしたこともあり、『地球の歩き方』的な旅行ガイドが他にあっても良いのに…と当時は真剣に考えていました。

グループ面接に進んだ際のこと。
「挙手制で、自分の住んでいる町をPRして下さい。」

当然、想定していくべき質問だったのですが、完全に抜かりました。(笑)
草加せんべいはベタ過ぎる。何でいくか…。
そう思考を巡らせていた矢先、隣の人が手を挙げました。
草加市の隣、越谷市から来た人でした。
何となく頭の中で言おうと考えていたことをあらかた言われ、、、
僕もパニックになりました。

何か言わないといけないと思い、市内にある「ぽっくり橋」の話をしたと思います。
るるぶ埼玉版』に出ていたのを思い出したので。(笑)
残念ながら、どう話したかは残っていません。記録にも、記憶にも。

ただ、一つ言えるのは、ポックリ逝ったのは僕の方でした。
今思えば、僕の自虐の裏側にある大いなる地域愛は、当時の面接官には気付いて頂けなかったようです。表現しきれなかったかな。(苦笑)

ええ、今でも後悔はしていません。
出来ることは全てやったのですから。

詰めが甘いのは、今も変わらないかもしれないけど。

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2.自虐の県民性<愛知編>

先に話しておくと、僕の母方の実家が愛知県です。
幼少時から、母親の里帰りに連れられて、愛知県に行くのがとても楽しみでした。
なので、「僕の血の半分は、愛知県」と今でも思っています。

高校時代に、司馬遼太郎の『覇王の家』を読み、物凄く親近感を覚えました。
徳川家臣団の話なのですが、「自己犠牲の精神」と言うんですかね。
母親の旧姓が「柴田」。祖母の旧姓が「鳥居」です。(愛知っぽい!)
実際のルーツは知りませんが、読んだその日は興奮して眠れなかったのを覚えています。

そんな愛知県。
今から十数年前に転職して愛知に移り住み、10年弱を過ごしました。
住んで思ったのが、この愛知県、埼玉を上回る自虐大国でした。(笑)

日本三大都市の一角でありながら、結構忘れられがちだったり。
名古屋駅の構内で積まれている土産品。赤福餅は伊勢名物だし、うなぎパイは浜松名物だし。

あー、こんな風に言ったら、愛知県民を敵に回してしまう。(苦笑)


ノーベル文学賞をいつ取ってもおかしくないと言われている村上春樹さんにも、ご紹介頂いています。
曰く、「大都市でありながら、どこかしら異界に直結している『魔都』」!

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 (文春文庫)


ただ、愛知県に住んでいる時でした。
自虐の裏側にある地域愛に気付かされたのは。

車の窓ガラスに、ステッカーを貼っている方を、よく見かけるじゃないですか。
(島根に来てからは、殆ど見かけません。代わりに、もみじマークを付けている車をよく見ます)

衝撃を受けたんです。それを見た時。
その車には、知多半島の四文字が。
縦書きでした。






これ以上ない郷土愛ですよね~。
戦国時代の傾奇者で有名な前田慶次
でも前田家ってのも、元々は織田家臣団ですからね。
愛知県にルーツがあるわけです。
知多半島」、相当傾(かぶ)いてますよ。
 ※注:くれぐれも、「かたむいてますよ」と読まないで下さい。


愛知県のこととなると、ついつい自虐的になってしまいます。
でも良いんです。
東海道新幹線「のぞみ」開通当時、のぞみ号が名古屋を通過して行ったって。
東海道新幹線を運営しているJR東海の本社は名古屋!)

愛知県の人は、愛知県が大好きですから。
僕も、愛知県から東京に出張行く度に、「早く帰りたい」と思ってました。
残念ながら、島根県から愛知は陸路しかないので遠いのですが、いつかまた行きたいですね。

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(写真は名古屋名物の一つ、あんかけスパ。かかっているのは あんこ ではありません。誤解なきよう。)



3.自虐の県民性<島根編>

島根県吉賀町に移住して、丁度1年半。
僕が住んでいるのはいわゆる、中山間地。
一言で言えば、山です。

でも、海にも近い。日本海と瀬戸内海の中間です。
空気も、水も美味しい。
食べ物も美味しい。
自然が豊かで、どこを写真に撮っても絵になってしまう。

ちと寒い。(冬限定)
ちと雪が多い。(同上)

ちょっと自虐も入りましたが、とても良いところです。

では、冒頭で紹介した本に、島根県がどのように紹介されているのか。


「神秘的なくらい人がいない」

  引用元:「島根自虐伝」
    ※以下、引用元明示がない限り、同著より引用。

ええ、まあ「過疎」という言葉が生まれた県ですから。

「人口が練馬区に抜かれた」

練馬区から移住してきた僕としては、少し県に貢献できたかな。(笑)

「消費税がまだ5%のところがある」

そんなわけなかろう!

「地元では、ブラック企業が妙にカッコいい響きで伝わっている」
「本社どころか、支社もない」

ブラックサンダーの間違いでは?(笑)
ちなみに、ブラックサンダーチョコは愛知県豊橋市の生まれです。(宣伝!)

でも自分自身、「ブラック企業って何ですか???」となりつつある。

何かで目にしたのですが、吉賀町では手取りで月収12万円もあればよい方。
農業収入だと、もっと厳しいでしょう。
でも裏を返せば、それで暮らしていけるということ。

僕も、まだ住んで1年半ですが、つくづく住みやすいところだなぁと感じます。
冬寒いけど。(チクリ)

都市で働いていたけど、Uターンで戻ってきたというかたも結構います。
それだけの魅力があるんでしょうね。
盆、正月には帰省で帰って来る方々も多いです。
子供連れも多いですが、子供たちにとって、帰ってきがいのある田舎だろうな、と思います。


気付けば、いつもより長くなってしまいました。

三者三様。
でもどの県も、既に僕の身体の一部ですね。

当たり前ですが、マグロは海にしか住めません。
言ってみれば、僕なんて自虐と言う大海に放たれたマグロのようなものです。

今回、何言ってるでしょうね。(笑)

ここまでお付合い頂き、ありがとうございました。