ぬか漬けライフ
こんにちは。OGUROBBYです。
先日、3匹目の猫「ゆら」の話をココであげたのですが、ちょっと早かったかな~。
一気に打ち解けるかと思いきや、なかなか馴染みません。(苦笑)
ウチの押し入れに籠った状態は変わらないのですが、唯一進歩と言えば、押し入れの入口付近に押し出してポジショニングあうるようになったこと。
名付けて、「一人魚鱗の陣」。 (一匹ですかね、猫だから。)
以前は、押し入れの一番奥に潜んでましたから、「一人鶴翼の陣」。
可愛いのは、順番に先住の2匹の猫に餌を上げ始めると、押し入れから降りてきて、「私はここよ~。忘れないでね~!!」とばかりに数歩だけこちらに寄って来るのです。
なかなか触らせてくれないのですが、気長に待つことにします。
目次
1.ぬか漬けって知ってます?
2.ぬか漬けライフ
1.ぬか漬けって知ってます?
突然ですが、
「ぬか漬けってご存知ですか?」
日本人なら、言葉は知っているでしょう。
じゃあ、聞き方変えます。
「ぬか漬けって食べたことありますか?」
もしくは、「ぬか漬けの味って、パッと想像できますか?」
「ハイ」と自信もって即答できる方は、少ないんじゃないでしょうか。
僕は、食べたことなかったんですよねー。多分。
ひょっとすると、居酒屋で誰かが終盤注文して、気付かずに一口くらいは食べたことあったかもしれません。数ある漬物の1つとして。
興味を持ったのは、1年ちょっと前に読んだ一冊の本からでした。
たまにこのブログにもご登場いただく、稲垣えみ子さん。
「もうレシピ本はいらない」
面白いです。
元朝日新聞記者とは思えない、重厚感のない文体。(笑)
読みやすいです。
この方が、ぬか漬けを絶賛してまして。
そこで興味を持った。
とは言え、どこから始めよう。
今は便利な世の中です。
大抵のものは、売ってます。
ジャーーーーン!!!
こんなものを購入。ぬか漬けセットです。
アイデア商品だな~、と思いました。
これなら冷蔵庫での保管も簡単。
野菜を買ってきて漬け込めば、あとは待つだけ。
味は、、、
もう忘れました。
何しろ1年以上前の話。
そこから話を前に進めて、今このブログを書いているということは、不味くはなかったのでしょう。(笑)
ただ、問題はすぐに起きました。
2~3回漬けたら、もうぬか床が水っぽくなっちゃって。
ぬか床を維持するためには、「足しぬか」といって、生のぬかを足してやる必要があります。
ただ、「ぬか」って難しいんです。
ネットで調べたところ、精米機で精米して3日後から酸化が始まるのだとか。
お店で買って来たとしても、適量を…とはいきません。
余らせても保存ができない。
それに、お店で売っている米ぬか自体、どんな素性のものか解らない。
そこで精米機を買いました。
精米機の話は、前に書きましたのでコチラをご参照下さい。
今でも快適に使ってます。
猫のマークをかいくぐって、、、
なので、ちょっとハードル上がっちゃうんですが。(笑)
2.ぬか漬けライフ
というわけで、精米機が我が家に来たと同時に始まりました。
我が家のぬか漬けライフ。
何と言うか、一言ではとても言い表せません。
材料によって、味が変わるんです。
ぬか床の材料なんて、「ぬか」、「塩」、「昆布」、「唐辛子」程度の物。
ただ、一晩(冬は2-3日)漬けただけで、生野菜とも違う、かといって上の材料のどれともない風味が加わるのです。
眠っていた野菜の旨味を引き出す。。。そうとしか説明がつかない。
1年近くやって、一番衝撃的だったのはオクラかな~。
何と言うか、スモーキー。(う~ん、解りづらい)
ちょっとプロの言葉を借りましょう。
で、ぬか床ライフ。
冒頭にも書きましたが、これはやっぱり魔法です。何よりもまず、味が「絶妙」なのです。
どう絶妙かというと、主に二つの絶妙がある。
一つは、出来上がりがどんな味になるか、全然想像がつかないということ。
ぬか漬けの味とは、単に塩味がつくとかそういう単純なもんじゃありません。塩気もあれば、酸味もある。そしてあの「ぬかくささ」が、絶妙なスパイスとなって、「くさい」から、複雑な「おいしさ」へと転化する。
それが、素材そのものの持ち味と相まって、実際に食べてみると「ヌオッ!?」という驚きへ、そして「う、うまい…」という実感へと変わる。
これが、天才ぬか床シェフの技であり、まさに人知を超えた味と言わざるをえません。
引用元:稲垣えみ子 『もうレシピ本はいらない』
言葉にすると、そういうことになるのですが、本当、足し算では想像がつかない味なのです。
で、実践です。
僕は、こちらの本を参考にしました。
いかにも、インスタ映えを狙ったような写真じゃないですか。(笑)
この本によると、ぬか床の材料は以下の通り。
特別なものは何も要らないのです。
<3L容器分>
生ぬか 1KG
水 800ml~1L(ぬかの状態や湿度によって調整)
塩 110g
昆布 5cm長さ x 2枚
唐辛子 2本(種を取ってちぎっておく)
ホーローの容器なんか使えば格好いいんですけど、僕はプラスチックのタッパー使ってます。野菜が入る大きさなら、何でも良いのです。
ぬか床のつくり方は、、、
割愛します。
要は混ぜるだけ。
工夫があるとしたら、塩が溶けやすいよう、水はぬるめの湯ざましを使うくらいですかね。
詳しくはネットで検索してみて下さい。
野菜はなんだかんだ言って水分が多いので、ぬか床はすぐに水っぽくなってしまいます。夏野菜なんかは特に!
でも、精米機が家庭にあれば問題なし。
お米だったら、無農薬のものが比較的簡単に手に入りますし。
今の季節は、大根なんかいいですよ~。
ウチは皮ごと漬けてます。
もちろん、無農薬、無化学肥料。
最後に、1つの文章を紹介します。
前出の、稲垣さんの本から。
料理なんて簡単だ。そしてそこには無限の自由がある。
コンビニで買う自由?いやいや、自由ってそんなもんじゃないんだよ。そこで売られているものは「多くの人が一般的に好きそうなもの(つまりは売れそうなもの)」である。それを日々食べ続けることに慣れてしまうと、あなたは自分で自分の好きなものがわからなくなってくる。つまりは「一般的に誰もが好きそうなもの」を自分も好きになるしかない。好きになれない場合は、それに慣れるしかない。
それは地獄ではないかもしれないが、ある種の牢獄だ。自分で自分を牢屋に入れてはならない。
あなたは自分で好きなものを自分で作って食べることが出来る。それは決して特別な技術や能力が必要なことなんかじゃない。誰に頼らなくてもいい。誰に文句を言う必要もない。食べる事は人生の土台だ。ここがしっかりしていたら、どんな辛いことがあっても、誰かに裏切られても、一人ぼっちになっても、だいたいは大丈夫なのである。
息苦しい世の中で、少なからぬ人が「こんなはずじゃなかった」と人を呪いながら生きている。でも料理ができるあなたは、そんな世界とは無縁である。どんな状況にあっても自分の足ですっくと立って、背筋を伸ばして歩いて行くことができる。そんなことができたなら、何を恐れることがあるだろう。
これを自由というんじゃないだろうか。
引用元:稲垣えみ子 『もうレシピ本はいらない』
寒くなって来ると、ぬか床内の乳酸菌の活動も低下するので、大根で言えば3日位仕込まなくちゃいけなくなります。
それはそれで、「お、今日はぬか漬けが出来てるじゃないか!」と嬉しくなったりするもの。
ぬか漬けライフ。
お奨めです。