ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

「山の恵み」って、こういうことだったのか。

こんにちは。OGUROBBYです。

早いもので、引越ししてから既に3週間目に突入。
まさに「あっ」と言う間に時が過ぎてしまっています。

5月に入って、生活のリズムが少し変わりました。
平日は外に出るようになり、余計に時の流れを早く感じるようになったのかもしれませんね。ま、この話はおいおいやろうと思います。


目次
1.豊かさってなんだろう
2.ありふれた食材、でも当たり前ではない食材。

 1.豊かさってなんだろう

このブログで再三書いているかもしれないけど、僕たちが初めて吉賀町に来たのが、丁度1年前。去年のゴールデンウィークに来た下見旅行でした。
そして、はじめて野草の天ぷらを食べたのも、そのときでした。

「では、夕飯の収穫に行きましょうか。」

初日に泊まった宿。
その日の予定を消化して、宿に到着してくつろぎ始めて間もなく、そんな声が掛かりました。

ついて行ってみると、収穫するものは、まさに草。
ユキノシタカラスノエンドウ、藤の花、etc...
全て宿泊先の庭で収穫。

10種類位あったかなぁ。。。
初めて聞く名前のものから、「え!?それ食べれる草だったの?」というものまで。
天ぷらの他にも、鮎だったり、色んな料理を出して頂きました。

どれも美味しかったのですが、あの下見で、一番印象に残っているのが、野草の天ぷらでした。

野草。
言い方を変えれば、放っておいても庭に生えてくる雑草。
でも、それがおもてなし料理に化けてしまう。

もてなされる方としても、本当に貴重な体験でした。
しかも普通に、いや普通以上に美味しかった。

カラスノエンドウなんて、普通に東京でも生えているんですよね。
東京に戻って、光が丘公園のカラスノエンドウに何度目が留まったことか。(笑)
食指がピクリとも動きませんでしたけど。

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2.ありふれた食材、でも当たり前ではない食材

そして吉賀町に引っ越して、冬が過ぎ、春が巡ってきました。

植物も、虫も、鳥も、ヘビも、蛙も、人間すらも活動的になってきました。
植物で言えば、草が生え、木々は新芽をつけていきます。

そんな山の恵みを、天ぷらにして頂いてみました。

まずこれ。

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柿の新芽なんです。
写真の中央部あたり。枝がまだ緑色の部分、わかるでしょうか?
緑色の部分は、まだ枝になる前の新芽。柔らかいのです。
この部分を摘み取ります。


そして、これ。

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山椒です。
鰻にかける粉は、この山椒の実を轢いたものです。
これまた、枝の先端の柔らかい部分を選んで摘み取ります。


そして、これ。

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タラの芽です。(タラの木の新芽)
僕は、今回こちらに越してきて、はじめてタラの芽なるものを見ました。
タラの木って、物凄くトゲトゲしていて、化学繊維のウィンドブレーカーなんかだと、すぐに引っ掛って穴が開きそうです。
新芽にもやはり棘があるのですが、まだ柔らかいので、このまま食べれます。


最後に、こちら。

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お茶の木なんです。
黄緑色が鮮やかな部分が新芽です。
これも新芽を頂きます。


こんな材料を、家の周りでかき集めて、天ぷらにしてみました。

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写真、左上あたりが柿の葉。
とてもオーソドックスな、優しい口当たりです。

左下が山椒。
山椒の風味がたまりません。
水分量が少ないからか、カリッと揚がりました。

写真右上がお茶の葉です。
最初の一噛みで、お茶独特の苦みを感じさせる風味。
でも甘みも感じさせます。

そして、中央部の長細いのがタラの芽。
棘も全く気になりません。
他の天ぷらが葉っぱメインであるのに対し、芽なのでジューシーさは際立っています。
食べごたえがありました。


基本的に揚げ物って、自分ではやらずにこの年まで生きてきたのですが、昨年、野草の天ぷらを頂いてからは、「出来るようにならなくては!」と強く思いました。
だって、こんなにも身近に、素晴らしい食材があるわけですから。

厳しい冬があっての、春の恵み。
そして、感謝しながら春の恵みを頂く。
これが年中手に入るものだったら、そこには感動なんてない。

スーパーで買うカップラーメンに感動があるだろうか?
(自分で言っときながらだけど、たまにカップラーメン食べると、とても美味しく感じてしまったりする。<苦笑>)

感謝の念を抱いて料理し、感謝の念を抱きながら頂く。
とても穏やかな幸せに満たされます。
こんなに豊かなことはないなぁ…と感じるわけです。

そして、自分が味わった感動を、いつか提供できるようになりたいなぁ。