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ダウンシフトを生きる

「ダウンシフト」、一緒にはじめませんか?

味噌をつくる

こんにちは。OGUROBBYです。

ちょっと前の話になりますが、近所のクルマ屋さんから「わさび漬け」を頂きました。
白い粕漬みたいな時々数の子が入っているやつではなく、醤油漬け。(※)
これがメチャメチャ美味しい。酒のアテにもピッタリです。

 ※僕の生まれ育った関東では、わさび漬けというと、まず酒粕に漬かった白いヤツを指します。

美味しすぎて、一晩で半分食べてしまいました。

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聞けば、わさび漬け、ご主人の手作りとか。
葉わさび(山に生えている山葵の葉っぱ)を取りに行くところから、自分でやられているそうです。わさび漬けの他にも、これまで自家製の大根やら、白菜やら色んなものを頂きました。

畑もやり、猟もやり、わさび漬けもやり、クルマ屋もやる。
どれが本業だか解りません。
半農半Xの究極型かも。(笑)
Xがたくさんで、リスクヘッジにもなる。

あ、クルマ屋と言っても、よく町にあるような、ガラス張りのショーウィンドウがあって車を展示しているような、所謂ディーラーじゃないですよ。
町工場(こうば)みたいな、個人経営のお店です。
所謂ディーラーらしいディーラーは、ここ吉賀町にはありません。

そして店舗、というか工場の事務所に、ふらっと地元の人がやってくる。
クルマのメンテは、個人では限界がありますからね。

やり取りを見ていると、店主と客と言うより、近所付き合いの延長のような。
客に対して、「早く帰れ」みたいな軽口があったり。
スーツにネクタイの人からは、絶対に聞けない。(笑)
でも信頼関係なしには、言えない言葉です。

  「昔の百姓は何でもできた」

何かの本で読んだのか、誰かから聞いたのか。
元ネタは忘れました。

「百姓」という位だから、百個のことがやれたんです。
さっきの例で言えば、山の管理をやるから山葵の生えているところも知っているし、畑や田んぼを守るために害獣駆逐の猟もできた。

「農」という共通言語があって、そのうえでのナリワイ。
そんなことを感じました。

さて、今日も前置き長いですが…。


目次
1.味噌のつくり方
2.味噌をつくる
3.菌の力

 


1.味噌のつくり方

白味噌(コメ味噌)、赤味噌(豆味噌)、麦味噌。
一般的な味噌の種類と言えば、こんなところでしょうか。

味噌の嗜好は、生まれ育った地域によってさまざまだと思います。
料理や具材によって使い分ける方々もいるでしょう。

一つ言えるのは、総じて味噌は「買うもの」というのが現在の日本ではまだ大勢かと。


移住を意識するようになって、東京でも味噌作りの話はチラホラ聞いてました。皆さん、決まって言うんですよ。

「案外簡単。そして美味しい。」


こちらに越してきて、手作り味噌を頂いたりする機会も増えました。
美味しいというのは納得。

工程についても、そんなに複雑なものではないようです。
以下は白味噌の工程ですが。


 ①大豆を水に漬け、一晩寝かす。
 ②大豆を煮る。
 ③大豆と麹、塩を混ぜ、豆をよく潰す。
 ④空気に触れないようにして、よく寝かす。

基本は、たったこれだけのようです。


2.味噌をつくる

さてさて、では味噌づくりの実践です。

初めに断っておくと、あまり写真が撮れていません。(泣)
分量や時間の管理も、何となくでしか書けていません。
味噌づくりの雰囲気だけ味わっていただくのが目的です。

万が一、物好きな方が、当ブログを参考に味噌を仕込み、失敗したとしても、
当ブログでは、一切の責任を負いかねますので、ご了承下さい。(笑)


今回、味噌づくりに参加させて頂いたのは、町内の加工所。
麹から自製するため、2回(正確には 半日x2回)、加工所に行く必要があります。
事前に予約を入れ、まずは初日に麹を作る。
中1日空けて、麹の完成を見計らって、味噌を仕込みに行く。
そんな時間軸です。

作業は、加工所の方が数名。(僕らの時は3名)
それと、麹を作りに来た人たち、味噌を仕込みに来た人たちで一斉に行い、最後はみんなで後片付けして終了。
朝8時から始めて、2回とも昼頃には終了しました。
終了時刻は、恐らくその日の作業量と人数にもよりますね。


それでは、実際の作業の雰囲気を。

まずは麹作り。

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蒸したお米を冷ましています。
肝心の蒸す条件は把握できていないのですが、米にまだ芯が残っている感じ。
この後混ぜる麹菌が熱に弱いため、ここでしっかり冷まします。
写真は、上から団扇で煽ぎながら、撹拌して冷ましているところ。
米自体に熱があまり感じられなくなる位まで、ひっくり返し続けました。

材料は、皆さん思い思いの米、大豆を持ち込みます。
農家さんが多いので、自分で育てた米、大豆という方も多いです。
手に粘りついてくる米もあれば、パラパラの米もありました。
米の品種、なんですかね?

加工所では、「〇〇さんの分」として、各工程ロットに分けてやるので、材料が混ざる心配はありません。

麹菌は、緑色の粉末でした。昆布茶みたいな。
目安は、米1升(1.5キロ)に対して、麹菌0.75グラムだとか。

麹菌が先の蒸し米に満遍なく行き渡るように、再度撹拌。(手で)
混ざった後は、30℃位に保温して寝かす。


2日後の朝の姿が、この通り!

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所々、塊があるように見えますが、触るとパラパラと崩れます。
僅か2日前は蒸し米だったという事実を、微塵も感じさせません。

昔、羽柴藤吉郎は、一夜にして墨俣に城を築いたと言いますが、いやはや。
麹菌の力、恐るべし、です。
一夜ではないですが、二夜にして、蒸し米が米麹に変わってしまいました。


その麹に、塩、煮た大豆を混ぜていきます。
ここで塩を入れるのは、保存性を高めるため。
塩分濃度は10-12%です。

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ここで混ぜる工程も手でやりました。
何か、童心にかえれる瞬間です。

昔、公園の砂場で、山作ったり、トンネル掘ったり、遊んだなぁ…。
でも、こういう感覚も、ちょっとした町の感覚なんですよね。
この辺りでは、公園なんて必要ないし、そもそもないから。
子供たちは、普通に山や川で遊んでいるようです。
プールも必要ないですね。


味噌として仕込む前に、大豆、麹を潰す工程もあるのですが、今回は加工所の機械を使いました。
製麺機のような機械。
先程の写真の大豆・麹を投入すると、大豆、麹が麺のようになって出てくる。


※以下写真はイメージです。

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上の写真はパスタ作ってる写真を拝借したものですが、このパスタの部分が、大豆・麹がミンチ状になったものになります。

これを丸めて、ハンバーグを捏ねる要領で空気を抜きながら、桶などの容器に詰めていきます。完全に真空にすることはできませんけどね。(笑)

空気が混じると、カビの原因にもなります。
実はこの工程が一番疲れる作業でした。中腰だし。


そして、無事、仕込むことが出来た我が家の味噌です。
材料は米4.5キロに大豆2キロ。
完成した味噌は12キロになりました。

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加工所の中では、あちこちで今年の味噌仕込みが終わった事に安堵する声が。

 「これでまた、1年分の味噌が頂ける。」
 「味噌を作ると、春という感じがする。これからは草むしりだな~。」

味噌づくりも、1年の中のルーティーンなんですね。
春の到来=農閑期のフィナーレを飾るイベントが、この味噌づくりなのかもしれません。

今回仕込んだ味噌は、早ければ今年の梅雨明けには食べられるそうです。
さてさて、どうなりますか。


3.菌の力

それにしても、今回見た麹菌の大活躍は凄かった。
発酵(菌)の力を、まざまざと見せつけられた感じです。
どんなに科学が進歩しても、機械が菌と同じような仕事はできないでしょう。
仕事量もさることながら、人体に悪影響も及ぼさない。
寧ろ、健康に寄与したりもする。

前回の記事で触れたタルマーリーさんなんかは、パンを発酵させる天然菌を求めて引っ越しちゃったパターン。

菌は偉大だ。(笑)


そして、前回の記事で触れた講演会の延長で、山崎さんの本を読んでいたら、ビビッとくるものがあった。
良いファシリテーションと、菌の力は似ている。多分。


ファシリテーション」という言葉と出会って、1年強。
初めの頃は、「ファシリテーション」と「司会進行」の違いは何やねん!と思ってました。何でも横文字にすると、格好良いこと言っているように聞こえますよね。

時間の経過とともに、「ファシリテーション」がどういう意味なのか、イメージが自分の中に構築されていくのを感じていましたが、その本にズバリ書いてあったんです。

ファシリテーションとは、)単なる司会進行役ではない。発言しやすい雰囲気を作ったり、参加者同士が協力しやすくなるゲームをしたり、発言した本人が気づいていなかったような意見を引き出したりする。

 引用元:山崎亮 「コミュニティデザインの時代」

 

コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書)


司会進行の究極の目標を、自分の望む結論へ議論をもっていくことだとすると、司会進行とファシリテーションは目的が全く異なる。

ファシリテーションは、まずは相手に寄り添い、相手自身が気づいていなかった意見や個性を引き出す。
これまでで一番、肚にストンと落ちる説明でした。

もっとも、これまでの説明も、同じようなものだったのかもしれませんが、物にはタイミングってありますもんね。


良いファシリテーションと、菌の力は似ている。