蒟蒻作り
こんにちは。OGUROBBYです。
何度振り返っても、今年は激動の一年。
移住して、自分たちの中で色んなものが変わった。
季節感もその一つ。
かつては、この時期お店に入ると、怒涛のクリスマスソング攻撃に辟易したものでした。都会で感じる季節って、どこか押しつけがましい。
クリスマスが終わると、お正月。節分。バレンタイン。ホワイトデー。。。
ここ吉賀町では、クリスマスを全く感じることがありません。
そもそも、クリスマスソングを聞かずして、年越しそう。(笑)
季節を感じるのは、気温であったり、景色であったり、旬の野菜だったり。
最近は、ようやく人参や大根の根菜類。白菜も出てきました。
(しかも、全て無農薬、無化学肥料!)
基本的に、旬を逃すとその野菜は来年まで食べられません。
どうやって食べようか、考える。
そうやって感じる旬の方が、ありがたい。
そして豊かな気持ちになる。
さて、今日は蒟蒻作りの話題。
目次
1.「蒟蒻って作れるの?」
2.蒟蒻作り
1.「蒟蒻って作れるの?」
いきなり質問です。
美味い蒟蒻を食べたこと、ありますか?
確かにこれから おでん が美味しい季節。
でも、蒟蒻って派手さはないですよね。
今年の大河ドラマで言えば、近藤正臣演じる本多正信というところでしょうか。
この例え、収集がつかなくなりそうなので、撤収します。
ごめんなさい。(笑)
今回、蒟蒻作りを御指南頂いたのは、近所の旅館の女将さんのお母さん。
うーん、一言で言えないもんかね。
日本語って難しい。。。
先日、この旅館で蒟蒻を刺身で頂く機会がありました。
それがとても美味しかったのです。
「蒟蒻が美味しい」と言っても、多分想像できないのは解っています。
味が濃いんです。あー、伝わらない。もどかしい。
聞けば、手作りだとか。
「簡単だから、今度作るとき声掛けましょうか?」
そんな有難いお話を頂き、夫婦で参上したというわけです。
2.蒟蒻作り
先生に最大限の敬意を払い、夫婦で正装で臨みます。
僕は何故かピンクの花柄エプロン。ガーリーだわ~。
写真は自粛させて頂きます。
公序良俗を守る男、OGUROBBY。(笑)
今回は、ここからスタート。
茹でて冷凍した蒟蒻芋です。
見た感じ、ジャガイモそっくりです。
義理の母からも、「蒟蒻芋は、蒟蒻にしないと食べれない」と聞いたことがあったので、、、体張りたくなるじゃないですか!
「芋単体で食べてみたい」と言ったら、先生、噴き出しちゃいました。
それ位、ありえないんでしょうね。
実際に、削ったものを少し頂きましたが、シャリシャリした食感だけで、味は良くわかりませんでした。
なぜ冷凍なのか。
蒟蒻芋が収穫されるのは秋口なのです。
芋単体での保存を試みたこともあるそうですが、どうしても寒さで芋が風邪をひいてしまう。そこで、茹でて冷凍する技を編み出したそうです。
芋を茹で、300g単位で冷凍。
ここで、今回の材料です。
<今回の材料>
・茹でた芋 300g
・炭酸ナトリウム 9g (凝固剤)
※ネットで調べたところ、同量の重曹でも代用可らしいです。
工程行きましょう。
①茹でた芋(300g)に水(1000cc)を加え、ミキサーをかける。
ミキサー後がこちら。
このまま放置しても、トローッとした感じになります。
ちなみに、今回は芋600gで作っています。
ミキサーを充分にかけることがコツのようです。
ミキサー後は、20-30分放置。
「放置」って料理用語、あるのかなぁ???
②炭酸ナトリウム(9g)をお湯(100cc)で溶き、①へ投入。
「9g」という数字に、試行錯誤を感じます。
こんな感じになります。
捏ねます。
ボソボソ感がなくなり、ネットリしてきます。
凝固剤が馴染んできたら、ここで再び放置します。
先生は1時間くらい。人によっては、一日置く方もいらっしゃるようです。
そして成形。
これは、僕もやらせて頂きました。
ハンバーグの要領かと思いきや…
手にもの凄く引っ付いてくる。
蒟蒻芋の生命力を感じます。
僕としては成形に悪戦苦闘だったですが、、、
先生の手際の良さは嫁が動画撮ってくれたので、こちらでお楽しみ下さい。
まさに神業。
※音声なしなので、どこでもお楽しみ頂けます。
空気を抜くため、まな板に叩きつけるのがコツです。
僕が苦戦したのは、最近ストレスフリーな毎日を送っているからでしょうか?(笑)
③たっぷりのお湯で茹でる。
この工程は時間かけて下さい。
中までなかなか火が通りません。
ちなみに、ドーナツの出来損ないみたいなのが僕の作品。
表面きれいなものが、先生の作品です。
茹ったかな~と思ったら、包丁で切って断面観察して下さい。
中まで固まっていればOKです。
④水にさらし、灰汁を抜く。
⑤美味しく、頂く。
ちなみに、この日の我が家の夕食は味噌おでん。
この蒟蒻のキメ細かさといったら。
そしてモチッ、プリッとした食感と濃厚なお味。
市販の蒟蒻の味が薄い理由は、この本にありました。
諸般の事情により、芋の生産量が落ちたんです。
今はインドネシア産の輸入芋を使用することが多いようです。
何より、製粉1に対して、40倍位まで薄められているそうです。
今回のレシピだと、芋300gに対して、水分1200ccですもん。
濃さが違います!
そのままでは食べれたものではない蒟蒻芋を、昔の人はこうやって食べていた。
その知恵を今回は頂きました。
そして意外と一番嬉しかったのは、改めて先生から
「今日は楽しかった~」と言って頂いたときの笑顔だったりします。
教わる方も、教える方も元気になる、「やってよかった」と感じる場所。
「一億総活躍」なんて薄っぺらい言葉をメディアを通じて散々聞いたけど、
ここには違う形の総活躍がある。
田舎には、色んな楽しみがあります。